キャリア、人間関係、結婚・出産etc…20代後半から30代のyoi読者には、コンプレックスの種がいっぱい。そこで、“セルフラブ”を体現し、毎日を自分らしく楽しむ元CHAIのメンバー・YUUKIさんが、yoi読者にモヤモヤへの向き合い方をアドバイスするこの連載。毎回テーマに合わせてYUUKIさん自身が制作したアート作品と共にお届けします。第4回目は「恋愛経験がないこと」に関するコンプレックスについて。
お悩み:31年間、男性経験がありません。この先、どうすればいいでしょうか?
「31歳ですが、男性経験がありません。結婚したい、おつき合いしたいとはあんまり思わないけど、このまま死ぬのかなと不安です。結婚して当たり前、恋愛して当たり前というまわりの考えにも、なんかモヤモヤします」(31歳、公務員)
今の自分を受け入れて、周囲に対して感じるコンプレックスを手放す
YUUKI:悩みを打ち明けてくれて、ありがとう! まず、相談者さんは、自分の心の奥底にある“本当の願望”をハッキリさせたほうがいいと思いました。「恋愛がしたいのか」、「結婚がしたいのか」、それとも「恋愛や結婚はせずに、生きていきたいのか」。今は「恋愛経験がない」というコンプレックスが、相談者さんの本当の気持ちを曇らせているように感じました。
これまで恋愛経験がなくても、結婚したいなら、「私は結婚したい!」と堂々と言っていいし、逆に「恋愛・結婚をせずに生きていきたい」と望むなら、それだってすごく素敵な選択なんだから、「そうしたい!」と胸を張って宣言しちゃっていいよ。
とはいえ、社会やまわりから「恋愛や結婚はして当たり前」という価値観を押し付けられると、「恋愛経験がないことは、恥ずかしいことなのかな…」とか、「今さら恋愛を始めるなんて難しいかも…」と考え込んでしまう気持ちもよくわかります。
そんなときは、自分に「それでもいいよ」と声をかけてあげて欲しい! それはつまり、コンプレックスを感じてしまう「自分を許す」ということ。そもそも、コンプレックスというのは、自分で自分に認定してしまっている場合がほとんどなんだよね。まわりから何か言われて傷ついたり、モヤモヤしたりするのも、結局のところ、自分がその部分を認められていないから。
例えば、相談者さんの場合、「恋愛経験がないこと」に、なぜか後ろめたさや焦りを感じて、自分を認められずにいる。だから、自分に向かって「恋愛経験がないことはまったく恥ずかしくないよ。どんな私でもいいんだよ」と声をかけてみて欲しいです! 31年間恋人がいないということは、別にコンプレックスを感じることじゃないと思えたら、心の視界がクリアになって、「これからは恋愛を頑張りたい!」とか、「恋愛や結婚はせずに、自分らしく生きていきたい!」といった本当の気持ちが見えてくるはず。
それに、そうやって自分の進みたい方向がはっきりすれば、社会やまわりからその選択をジャッジされたり、否定されたりしたとしても、「なんかごちゃごちゃ言ってるな〜、なんか痒いな〜(笑)」くらいの余裕を持って、気にせず受け流せるようになると思います。
“ない”ではなく、“ある”に目を向ける
YUUKI:もうひとつコンプレックスを手放す方法として、相談者さんは、今“ない”ことではなく、今“ある”ことに目を向けるといいかも。例えば、友達は“いる”、恋人に頼らなくても31年間ハッピーに過ごしてきた自分が“いる”とか。そんな風に、すでに人生に満ちあふれている“ある”ことを、ひとつひとつ感じ直す時間をつくると、心が軽くなって、「私、このままでいたいな」とか、「今後はこう生きていきたい」という、これからの道筋が見えてくるはず。
これからどう生きたいか、理想をまわりに伝えて仲間探し!
YUUKI:最後に、相談者さんが、「結婚したい、おつき合いしたいとはあんまり思わないけど、このまま死ぬのかなと不安です」と書いていたよね。その不安は、まわりに共有してみるといいよ。例えば、「結婚はしたくないけど、将来が不安だからライフパートナーが欲しい!」「恋愛ではない形で、誰かと生きていきたい。何かいい方法はないかな?」とか。こんな風に話してみると、共感してくれる人や、一緒にいいアイディアを考えてくれる人に出会え、悩みが消えるかも。相談者さんが、自分が納得できる選択ができることを願ってるよ!
今回のアートのカイセツ。
「You can choose anything 」
「何が好きで何が嫌いか、どんな自分で生きていたいか、全ての選択はあなたが決めていいってこと。自分に見合わないかもなんて思わないで。なりたいあなたで、生きたい生き方を常に選んでいいんだよ。自分には大きすぎるってくらいのものを、あえて掴む気持ちで!そのほうがきっと、人生面白いよ」(YUUKI)
イラスト・撮影/YUUKI 取材・文/海渡理恵 企画・構成/福井小夜子(yoi)