自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiに寄せられた女性の体についての素朴な疑問や不安に、吉本レディースクリニック院長・吉本裕子先生にお答えいただきました。

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

吉本レディースクリニック院長

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。

女性器のギモン25

Q25:おりもののにおいが気になります。対策を教えてください!

A25:おりもののにおい自体は消せないけど、アイテムを試せば対策できるかも

吉本先生:腟内は細菌などが入り込まないように酸性に保たれており、その影響でおりものはやや酸っぱいにおいがします。そこに汗も混ざって分泌されているので、おりもののにおいは体質によって人それぞれと考えるのが大前提! おりもののにおい自体を消すための改善策はありませんが、アイテム次第では分泌したあとのニオイを気にならないようにすることはできそうです。

香りつきのおりものシートを使うほか、外陰部をクレンジングワイプで拭けば汗による蒸れがスッキリして爽快感が得られるはず。最近は腟内フローラを整えるために乳酸菌入りのビデやサプリが話題なので、腟内環境を整えてみるのも手かもしれません。細菌感染を起こしておりものの色やにおいがきつくなっている場合は、薬による治療が有効です。アイテムを試してもにおいが気になる人は婦人科でご相談ください。

おりものの匂い

取材・文・イラスト/井上ハナエ 構成/木村美紀