高校卒業後、毎日ひたすら義理の父の介護に身を捧げる貴瑚。幼少時から母親や家族から虐待を受け続けたことにより、心身ともにぼろぼろになっていた貴瑚を絶望の淵から救ったのが塾講師の岡田安吾だ。繊細かつ複雑で、人をひきつける人物を体現するのは、NHK連続テレビ小説『らんまん』やNetflix『幽☆遊☆白書』など話題作への出演が続く志尊淳。
岡田安吾によって新たな人生を歩み始めるが、宿場の上司・新名主悦(宮沢氷魚)との出会いが、再び貴瑚の運命を変えていく。貴瑚を演じるのは杉咲花。映画の近作は『法廷遊戯』や『市子』のほか、公開待機作に『片思い世界』(2025年公開予定)と話題作が目白押しだ。
どうしようもなく魂がひかれあっているのに、貴瑚と安吾のなんとも言えない距離感がもどかしくもある。杉咲花と志尊淳の演技にぐっと引き込まれる。