本格的な夏を迎え、猛暑と湿気、そして冷房が原因で体調を崩しがちな人が増えてきます。そんなときには消化吸収がよく、胃腸に優しいお粥を取り入れるのがおすすめ。国際薬膳師の有田千幸さんによるお粥のレシピから、お取り寄せできる人気のお粥、都内のお粥店までまとめてご紹介します。
- 【お粥レシピ】胃腸に優しいシンプルな“養生粥”で夏バテ対策!
- 台湾では、日常的にお粥を食べる“養生”の習慣がある
- シンプルな養生粥「清粥(チンズォウ)」で心身をリセット
- 清粥の基本の材料(3~4杯分・作りやすい分量)
- お好みで加えて中華風に…
- 清粥の作り方
- 一日を活動的に過ごすために、朝食にお粥を取り入れてみる
- 【本格派レトルトお粥4選】人気のお粥をお取り寄せ!胃腸に優しくおいしい逸品を手軽に
- おすすめ取り寄せ粥①美養粥
- おすすめ取り寄せ粥②サムゲタン粥
- おすすめ取り寄せ粥③ASAGAYU
- おすすめ取り寄せ粥④体においしい薬膳スープ粥
- 【東京のお粥専門店おすすめ4選】胃腸に優しくとびきりおいしい!猛暑で疲れた体をリセット
- 【東京のお粥専門店おすすめ①粥餐庁】玄米も合わせて食物繊維やビタミンも豊富
- 【東京のお粥専門店おすすめ②3米3 下北沢店】本場香港の定番の味を楽しむ
- 【東京のお粥専門店おすすめ③CAYU des ROIS(カユデロワ)】行列もできる人気店
- 【東京のお粥専門店おすすめ④本粥&ビビンバcafe】美意識の高い韓国発の人気店
【お粥レシピ】胃腸に優しいシンプルな“養生粥”で夏バテ対策!
台湾では、日常的にお粥を食べる“養生”の習慣がある
有田さん:日本では、病気になってから食べるイメージがあるお粥ですが、中華圏では心と体を健やかに保つために、日常的に食べるものです。中医学的にもお米は気を補い心を養う力があるとされていて、お粥は養生食の基本です。
私が10年近く暮らしていた台湾にも“養生”という考え方があります。「季節に応じた生活をして、心と体を健やかに保とう」というもので、“心と体のメンテナンス”というとわかりやすいかもしれません。
夏は暑さで体に熱が篭ったり余分な水分が溜まったり、全身に血を巡らせる力が弱まりやすくなります。イライラしたり、不安な気持ちになったり、倦怠感が続いたり、睡眠の質の低下も……。これが特に夏に多く現れる不調のサインです。
さらに暑いからといって冷たいものを飲む、冷房のきいた部屋で過ごすという習慣があると、体が必要以上に冷えすぎてしまい、胃腸の働きが悪くなると消化吸収力が落ちてしまうという悪循環が生まれて、さらに疲れやすくなってしまいます。
そんな不調のサイクルをリセットするには、温かくて消化吸収がよく、水分補給にもなるお粥がぴったりです。溜まった夏の疲れをリセットして、健やかでいるために、日常的にお粥を食べる習慣をつけてみてください。
シンプルな養生粥「清粥(チンズォウ)」で心身をリセット
有田さん:中華粥のなかでも最も手軽に作れて、米と水と調味料だけのシンプルなお粥、「清粥(チンズォウ)」の作り方を紹介します。炊いたご飯から作る日本のお粥と異なり、水分量が多く、ふわとろとした優しい食感と味わいが魅力です。
家に常備しているものでできるので、自分で体を整え、労わる“セルフケア”のひとつとして、作り方を知っておくと役に立ちますよ。不調のときに限らず、一度心身をリセットしたいと感じるときにも、ぜひ試してみてください。
清粥の基本の材料(3~4杯分・作りやすい分量)
米 100g
もち米 10g
植物油 小さじ1
酒、しろたまり 各大さじ1
水 1000~1100㎖
米ともち米は10:1の割合が目安です。白醤油の2倍の小麦麹を使った「しろたまり」を使うことで旨味とコクをプラスします。(なければ白醤油で代用可能)
お好みで加えて中華風に…
植物油をごま油、酒を紹興酒に変えると、より香りが豊かな中華風の味になります。
清粥の作り方
【1】米を洗う
ざるに米、もち米を入れて洗う。米の汚れをとる程度でOK。
【2】米を乾かす
洗った米ともち米は水をよく切り、そのまま置いてパラっとするまで乾かす。夏場は1時間程度が目安。朝に食べる場合は前日夜から乾かしておくとよい。
【3】油を加える
ボウルに乾かした米ともち米を入れ、油を加える。米一粒一粒に油をコーティングするように混ぜ、10分ほど置く。
【4】調味料を加えて火にかける
鍋に水と調味料を加える。中火にかけ、沸騰したら米を加える。
【5】極弱火にして30分ほど煮込む
米を加えたら木べらでぐるっと混ぜ、再沸騰したら極弱火で加熱する。再沸騰したときは焦げやすいので注意。
木べらなどで10分に1回程度混ぜながら、30分ほど煮込む。
【6】完成
米がふっくらと花が開いたようになり、とろみがついたら完成。
一日を活動的に過ごすために、朝食にお粥を取り入れてみる
有田さん:お粥はいつ食べてもいいものですが、一日を活動的に、元気に過ごすためには朝にいただくのがおすすめです。私自身、朝にお粥を食べることで朝から頭がまわるようになり、午前中を有効に使えるようになりました。
一度にたくさん作り、小分けにして冷凍保存しておくのも、手間なく食べることができるのでおすすめです。忙しい日が続くとき、「疲れたな」「ちょっといつもと違うな」と思ったときに食べて、胃腸を労わるのもいいですね。お米の甘みが感じられるように薄味に作っているので、気分で梅干しや腐乳など塩気のあるものをプラスしてもOK。自由に、そして気軽にお粥を楽しんでみてください。
【本格派レトルトお粥4選】人気のお粥をお取り寄せ!胃腸に優しくおいしい逸品を手軽に
夏の不調をリセットするには、弱りがちな胃腸に優しいお粥が最適。作るのは面倒、という方のためにお取り寄せできる逸品を紹介します。
おすすめ取り寄せ粥①美養粥
国産のオーガニック化粧品ブランド「アムリターラ」から生まれた、レトルトタイプのお粥。栽培期間中農薬や肥料を使わない七分づき米と、12種類の雑穀をブレンドした「美養雑穀」をブランドオリジナルの自然結晶塩「アムリターラソルト」で味付けした、優しい食感のお粥です。
あわやきび、はと麦などの多様な食感も楽しいうえ、ビタミン、ミネラルが豊富なのがうれしい。湯煎して温めて食べるのはもちろん、冷たいまま食べてもおいしいので旅行の際に持っていく人も多いそう。外食ばかりで疲労した胃腸を優しく癒してくれます。
美養粥 200g ¥335/アムリターラ
おすすめ取り寄せ粥②サムゲタン粥
サムゲタン 粥 280g(約1人前)¥648/大東園
韓国では夏バテ対策としてサムゲタンを食べる習慣があるのをご存じですか? あえて暑い日に食べて、暑さに負けない体を作るそう。
食通にもファンが多い、福岡の老舗焼き肉店「大東園」のサムゲタンは、長時間鶏ガラを煮込んだ白濁したスープに朝鮮人参やなつめにんにく、もち米などを詰めたひな鶏を煮込んで作る、まさに養生粥。とろりとした食感に薬膳の香りが優しく広がり、食べるだけで体の芯からぽかぽかしてくることを実感できるはず。
これに発酵食品であるキムチを加えれば、さらに腸内環境が健やかに。冷房や冷たい飲みもので疲れてしまった、夏バテ気味の胃を労わりましょう。
おすすめ取り寄せ粥③ASAGAYU
【詰め合わせ】ASAGAYU 5食セット ¥4104/ASGAYU
「お腹の底から元気になるお粥バル」をコンセプトに、オーガニックの食材や調味料を使用した料理を提供するレストラン「FabuDine.」の味が家でも楽しめるとあって、贈りものとしても人気の品。
兵庫・丹波で丁寧に育てられた有機の五分づき米に、たこやクレソン、パイナップルなど意外な食材を組み合わせた他では食べられないオリジナルの味わいが自慢です。
味のバリエーションは、元気をチャージしたい人向けの「タコのお粥」、大山鶏をのだしがしみ出た「鶏むね肉のお粥」、黒ごまと豆乳で炊いた「大豆ミートのお粥」など全5種類。
おすすめ取り寄せ粥④体においしい薬膳スープ粥
5箱(20食入)¥5,400(送料別)※1箱(4食入り)¥1080(送料別)から/再春館製薬所
生体リズムを整えるカギである「深部体温」に着目し、漢方・薬膳の考えに基づいた商品を提案する「再春館製薬所」が開発した薬膳粥。熱湯を注げば手軽に食べられるフリーズドライなので、忙しくて時間がない中でもバランスのよい食生活を送りたい人におすすめ。
国産野菜と本格穀物を使用し、栄養価が高くスーパーフードとして人気の菊いもや、高麗人参のエキスをはじめとした希少な食材を多く使っているのもポイントです。国産のプアール茶をベースにした「梅しそ」味や、白きくらげや大根おろしをホタテの貝柱で煮込んだ「おろし貝柱」味など味のバリエーションも豊富で食べ飽きません。
【東京のお粥専門店おすすめ4選】胃腸に優しくとびきりおいしい!猛暑で疲れた体をリセット
【東京のお粥専門店おすすめ①粥餐庁】玄米も合わせて食物繊維やビタミンも豊富
一番人気の「蒸し鶏とみょうがのおかゆ梅味仕立て」¥780
「女性が入りやすい健康的なファストフードを」というコンセプトのもと、新宿の地下街「新宿京王モール」に2001年に生まれた「粥餐庁(カユサンチン)」。コンセプトの通り、仕事や買い物の合間にさっと入りやすい立地にあり、足繁く通い続けるファンも多くいます。
チキンスープや干し貝柱とともに、毎日店内でじっくり炊き上げたお粥はとろりと優しい食感。白米だけでなく玄米も合わせているから、食物繊維やビタミンも豊富。半分ほど食べたら、牡蠣とカツオと昆布のうま味をバランスよく配合したオリジナルの「おかゆのたれ」をかけることも忘れずに! 手軽に“味変”が楽しめます。
粥餐庁(カユサンチン)新宿京王モール店
住所:東京都新宿区西新宿1南口地下街1号 京王モールエリアA
電話番号:03-5339-1335
営業時間:月〜金7:00〜22:00(L.O.21:45)、土11:00〜22:00(L.O.21:45)、日11:00〜21:00(L.O.20:45) ※営業時間等の情報が実際の営業と異なる場合あり
休:施設に準ずる
公式HP
【東京のお粥専門店おすすめ②3米3 下北沢店】本場香港の定番の味を楽しむ
不動の人気を誇るという「豚肉とダブル卵お粥」。塩漬け鴨卵の塩けがアクセントに。
香港生まれのオーナーが、日本でもカレーやラーメンのように、日常的にお粥を食べてほしいという思いで出店。香港粥と一緒に、海老蒸し餃子やシュウマイなど、本場香港の定番の味を楽しめます。
「豚肉とダブル卵お粥」や「鶏肉と椎茸お粥」など、お粥のメニューは約10種類。どれも国産の白米を100%使用しているのと、愛らしいポーリッシュポタリー(ポーランド食器)を使っているのが特徴です。
3米3 下北沢店
住所:東京都世田谷区北沢2丁目15-6 Sunnyしもきた2 1F
電話番号:03-5787-8386
営業時間:11:30~15:30 (L.O. 15:00)、16:30~20:30 (L.O. 20:00)
休:水曜
公式HP
【東京のお粥専門店おすすめ③CAYU des ROIS(カユデロワ)】行列もできる人気店
一番人気のほうれん草粥「POPEYE」。クリーミーなほうれん草粥に、カリカリとした肉厚のベーコンをトッピング。¥880
味に深みと広がりを出すために、季節や食材に合わせて、使用するお米やだしを使い分けているのが特徴。また、干し貝柱や塩などを一緒に4時間以上じっくり煮込むことで、お米や食材が持つうま味を引き出し、とろっとした食感を生み出しています。
高級食材を使った「ふかひれ粥・改」や、魚介の風味が口いっぱいに広がる「KAISEN」などメニューが豊富なので、何度でも足を運びたくなります。土日には行列ができることもあるという人気店。オンラインで来店予約できるほか、レトルト粥のオンライン発売もしています。
CAYU des ROIS(カユデロワ) 亀沢店
住所:東京都墨田区亀沢4-17-17 I.T.O bldg 1F
電話:03-3829-3406
営業時間:10:30~21:00(L.O.20:30)、土日祝10:30~20:00(L.O.19:30)
休:不定休
公式HP
【東京のお粥専門店おすすめ④本粥&ビビンバcafe】美意識の高い韓国発の人気店
高麗人参と鶏肉を煮込んだ「参鶏お粥」。夏のスタミナ食としておすすめ。¥1485
韓国で人気のお粥とビビンバ専門店。「食べてキレイ×そして健康に」をコンセプトにしているだけあり、鉄分やカリウム、カルシウムなどを豊富に含む、韓国の珍味「カプサ青海苔」をふんだんに使ったお粥や、腸内環境を整えてくれる小豆のお粥など、美容意識の高い韓国の人をうならせるメニューが豊富。
必ず付け合わせにキムチなど、定番のお惣菜がついてくるのもうれしいポイント。日本や中国のお粥とはまた異なる、滋味深い味を楽しんで。
本粥&ビビンバcafe
住所:東京都新宿区百人町1-11-28 PLAT100 1F
電話:03-5358-9133
営業時間:11:00~21:30(L.O.21:00)
休:不定休