スキンケアアイテムを選ぶ際、「発酵」というワードを目にすることはありませんか? ビューティシーンでは、発酵成分を配合したコスメが続々と登場しています。ここでは、新作の発酵UVアイテム4選をピックアップ。美容ジャーナリストの小田ユイコさんに取材した、発酵UVのメリットや人気の理由ともにご紹介します。

お話を伺ったのは……
小田ユイコさん

美容ジャーナリスト

小田ユイコさん

女性誌の編集者としてキャリアをスタート。独立後、美容ライターとして数々の媒体の執筆、編集に携わる。集英社『MAQUIA』では、創刊からエディターとして参加し、2008年からは美容ジャーナリストとして仕事を開始。コスメはもちろんのこと成分にも精通し、美容コメンテーターとしてもオファーが絶えない。

小田ユイコさんに聞いた、「発酵UV」3つのQ&A

Q1.“発酵”は日焼け止めやUV対策にも良い?

A1.日焼け止めに、保湿やエイジングケア効果などをプラスするために発酵成分が使われています。

「発酵成分が直接UV-A波やUV-B波を防ぐわけではありませんが、今の日焼け止めは一般的な保湿やエイジングケアのための成分も配合されていて、その成分に発酵成分が使われるようになりました」(小田さん)

Q2.発酵成分を日焼け止めに使うと、どんなメリットが期待できる?

A2.日中の肌ダメージから守ってくれ、すこやかな状態をキープしてくれます。

「日焼け止めではない発酵コスメと同様、肌の調子をととのえさまざまなエイジングサインに働きかけます。日中は外気やエアコンによる乾燥にさらされたり、ストレスや疲れ、自分の汗や皮脂が肌へのダメージにつながったりします。発酵成分は、そんな肌にとって過酷な状況から守って、すこやかな状態をキープしてくれます」(小田さん)

Q3.発酵×UVのアイテムが増えている理由は?

A3.日焼け止め=“マルチプロテクター”として、重要性が増しているから。

「最近の日焼け止めの役割は、単に日差しから肌を守るだけでなく、日中の過酷な環境から肌を守るマルチプロテクターの役割に様変わりしています。日本の夏が過酷になった今、スキンケア製品の中で日焼け止めの重要性が増していて、ある意味スキンケアの主軸になりつつあり、魅力的な発酵成分が配合されるようになりました。 また、技術力が高まり、ひとつの製品の中にさまざまな成分、たとえば紫外線吸収剤や散乱剤と発酵成分をケンカせずに配合し、心地よく使えるテクスチャーに仕上げられるようになったことも、理由のひとつです」(小田さん)

美容のプロも注目する発酵美容。ここからは2025年春の新作発酵UVアイテム4ブランドを紹介します。

新作発酵UVアイテム4選

『FAS(ファス)』の「ザ ブラック デイ クリーム」

ザ ブラック デイ クリーム  シロク 発酵 FAS

FAS ザ ブラック デイ クリーム SPF50+・PA++++ 40g ¥6600[医薬部外品]〈2/19発売〉/シロク

古代米を復興させた京都府京丹後市の黒米と、発酵の職人との出会いにより誕生したブランド『FAS』。2段階発酵を経て生み出される、ビタミンやペプチドなど738種類もの成分を含む「黒米発酵液」をキーに、エイジングケアアイテムを展開。

今年あらたに発売となるのは、「黒米発酵液」、独自の黒豆ペプチドやさまざまな植物エキスを配合した薬用日中用UVクリームです。 日本最高値のSPF機能を搭載し、紫外線ケアはもちろん、シワ改善、ブライトニングの有効成分・ナイアシンアミドも配合され、ハリやツヤのケアも同時にできる設計に。

また、日中の肌のうるおいを守るサポート成分として米セラミドをイン。角層のうるおいをキープします。

慌ただしい朝に使うことを考えた、心地のいいクリーム

ザ ブラック デイ クリーム  シロク 発酵 FAS 紹介

『FAS』で人気の「ザ ブラック クリーム」をベースにつくられたこの薬用日中用UVクリームは、コクがあるのにみずみずしいテクスチャーが特徴。

朝のメイク前に使うことを想定したクリームで、ベタつくことなく心地よい使用感を楽しめます。スーッと伸びて肌に密着するので、忙しい朝のスキンケア時間も短縮。うるおいで肌のきめが整い凹凸もカムフラージュされ、メイク下地としても使用できます。

朝の化粧水、美容液などのあと、適量を顔から首筋までムラなく伸ばして。草木の奥に柚子と檜がほのかに感じられる透明感のあるハーバルシトラスの香りが漂い、スキンケアタイムがいっそう気持ちのいい時間に。

『SK-Ⅱ(エスケーツー)』の「ジェノプティクス エアリー UV クリーム」

発酵 ジェノプティクス エアリー UV クリーム  SK-Ⅱ

ジェノプティクス エアリー UV クリーム SPF50+・PA++++ 30ml ¥9900〈4/20発売〉/SK-Ⅱ

『SK-Ⅱ』で不動の人気を誇る美容液シリーズから、新UVケアアイテムが誕生。キャッチーなラウンドシルエットに身を包んだ、素肌が喜ぶUVクリームです。


50種類以上のビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類等の構成成分を含む独自の「ピテラ™️」、乾燥ダメージをケアするナイアシンアミド、日中の肌を整えてうるおいで満たすビサボロールといった、『SK-Ⅱ』のブライトニング美容液と共通成分を含む、トリプルオーラコンプレックスを配合。

1品で、保湿、明るさ、ハリ、UVカット、下地&ナチュラルカバーを担い、素肌を生かしながらナチュラルなトーンアップ感をかなえてくれます。

輝くようなオーラを演出するノーカラータイプ

日焼け止め 発酵 ジェノプティクス エアリー UV クリーム  SK-Ⅱ

素肌のような透明感がありながらも、素肌よりも美しい肌を目指し、自然な明るさを感じる印象を演出。

肌が喜ぶ5つの効果を凝縮しているにもかかわらず、テクスチャーは滑らか。肌に伸ばすと均一に広がり密着ヴェールを形成します。時間がたってもくすみにくく、ヨレの原因も軽減。つけたてから1日の終わりまで、快適な状態で過ごすことができます。

スキンケア効果も多数期待できる『SK-Ⅱ』の新UVクリームは、肌も気持ちも上向く、朝に欠かせないマストアイテムに。

『HACCI(ハッチ)』の「ブライト C セラム UV」

発酵 日焼けどめ ブライト C セラム UV HACCI

ブライト C セラム UV SPF50+・PA++++ 50g ¥7700〈3/1発売〉/HACCI

はちみつがもたらす効果効能を存分に引き出し、スキンケアアイテムに留まらずさまざまなアイテムを展開する『HACCI』。

毎シーズンリリースしているUVアイテムは人気製品のひとつです。2025年、新たに登場するのは、日焼け止めへの高配合が困難とされていたはちみつを8%、グルコノバクターはちみつ発酵液、ローヤルゼリーエキス、プロポリスエキスを凝縮した「ハニーコンプレックス」を配合した、トリートメント力やとろける使用感が魅力の美容液UVです。

さらに、厳選された6種類のビタミンCをブレンドした「ハニカムC」を開発。日焼け止め本来の肌を守る機能をフォローし、ダメージレスでうるおいに満ちた肌へ導きます。

シルクのような光沢感を纏って

ブライト C セラム UV HACCI 使い心地 紹介

リッチでクリーミーなテクスチャーを実現しながら、驚くほどに軽やか。肌になじむともっちりと、しなやかなうるおいが続きます。ひとたび使えば虜になるような上質なツヤも。

ブルーライト、大気汚染、日常生活で生じるさまざまな刺激など、現代特有のストレスにも対応。

高いSPF値でのUV対策、はちみつや美容成分による肌のうるおいやきめ、ハリなどの効果実感と、多角的にケアができるアイテムです。

『PURCELL(パーセル)』の「ピクセルバイオーム UVモイスチャライザー」

パーセル ピクセルバイオーム UVモイスチャライザー 発酵 日焼け止め

パーセル ピクセルバイオーム UVモイスチャライザー SPF30・PA+++ 40ml ¥3520〈2/17発売〉/アリエルトレーディング

2024年の日本上陸後から間もなく、美容好きの間でも話題になっている韓国コスメブランド『パーセル』。根幹となっているのが独自技術で抽出した乳酸菌2種類の高濃度原料「ピクセルバイオーム」です。

新製品のUVモイスチャライザーにもピクセルバイオームを配合し、紫外線により敏感に傾いた肌を労りながら紫外線ケアが可能に。

毛穴に詰まりやすい成分、肌の刺激になる成分は極力避け、ノンケミカル処方を採用。肌を守りながらケアをする、優しさにこだわったアイテムです。

ベタつきとも白浮きとも無縁の、こだわりの使用感も堪能して

パーセル ピクセルバイオーム UVモイスチャライザー 紹介 発酵コスメ

ノンケミカル処方ながら、ムラなく塗りやすいライトなテクスチャー。ほのかなトーンアップ効果も期待できる使用感です。

毎日使うことを考慮し、あえて、ウォータープルーフ処方や高SPF値も採用せず、肌への優しさをとことん追求。年々長く感じる夏や肌管理後など、肌がゆらぎやすいタイミングのことも考えた乳酸菌UV。紫外線ケアと同様に、素肌のケアも。

撮影/薄田直樹 取材・文/浦安真利子 企画・構成/福井小夜子(yoi)