苦手だと思っている色でも、質感をコントロールすると誰にでも似合うようになるんです

吉川康雄 世界はキレイでできている 暗い青の空

静かな夜の始まりのブルースカイの中に、微かに夕日の赤が残っていました。太陽のエネルギーを感じる静かでクールな青い空。

2023年7月1日に吉川さんがプロデュースするメイクアップブランド「UNMIX」から初登場となったブルーベースのアイテム「アイシャドーペン 06 ブルーベリー」「アイリッドニュアンス ダブル 02 フローズンピンク」は、吉川さんのブルーメイクへの思いが込められていました。

「ブルーって好きな人もいるけど、赤の口紅と一緒で、ちょっとハードルが高い色なのではないでしょうか。僕のところにも、『一重まぶただから…』『凹凸感がない顔立ちだからブルー系メイクは顔となじまず、自己嫌悪になる』なんてお悩みがよく届きます。そんな人にとって、ブルーはやっぱり特殊な色かもしれませんね。ただ、ブルーとひと口にいってもいろいろな表情があるから、使わないのはもったいないと僕は感じていて。そこで、『誰でも使えるブルーを提案できたら』と思い、2年の歳月をかけてようやく皆さんにお披露目できました。

近年日本では、ブルべやイエベ理論が盛んで、顔から浮かずいかに自然になじませるか、ということがクローズアップされています。ブルべやイエベという言葉こそありませんでしたが、これは昔から考えられていたことでした。メイクアップアーティスト視線で言わせてもらえば、なじむ色だけでなく、反対色だってハッとするくらいキレイに見せる効果があるんです。例えばファッションで肌色が深く濃い人だからこそコントラストのある白い服が美しいように、メイクでも肌色との反対色をあえて選んで、ほどよいコントラスト効果でポイントカラーとして色を際立て、仕上げることはよくあります。すべての色がそれぞれ違ったムードを持っているから、本当はいろんな雰囲気を楽しんで欲しいのに、いまだにそういった提案はあまりされていないんですよね。

顔には“似合うor似合わない”色というのがあるのは事実です。でも、たとえ似合わない色だったとしても、似合うようにする方法はいくらでもあるんです。僕がモデルさんにメイクアップをするうえで大切にしているのは、色だけでなく質感。例えば、強めのカラーにツヤを与えることで顔の立体になじんでナチュラルになり、かつ色も主張することができたり。色×質感で強さを調整することができるんです。

苦手とする色で失敗してしまう一番の原因は、強く発色するものをそのまま塗って強い色のまま仕上げてしまっているから。みんなパレットの色をそのまま出すことを当たり前に考えていますが、色をはっきり出すほど、よほどその色が似合う人でないと、不自然になってしまいます。繰り返しますが、大切なのは『質感』。具体的に言うと、『カバー力と透け感』。色の濃さを調節してほどよく肌の色を透けさせるように塗ることです。色調はそれほど重要ではなく、質感が大切になってくるんです」

ブルベ以外の人にだって似合うブルーはあるんです。苦手意識を取り払い、チャレンジしてみませんか?

吉川康雄 世界はキレイでできている ピンクの花

赤系は元気の色。ピンクもオレンジも元気な赤の兄弟色。元気なエネルギーは色調を変えることで、いろんな生命感を表現。セクシーにも可愛いにもなるのです。

色ではなく、質感。その発想はメイクアップアーティストならでは! とはいえ、ブルーメイクは人を選ぶ気がしますが…。

「日本でも80~90年代にブルーメイクが流行ったことがあります。当時は、目元はとことん“青”で、唇ははっきりとしたフューシャピンク。トレンドという言葉でバランスが麻痺したそのメイクは、色が激しすぎて、今見ると“似合っている”とか“素敵”とはかけ離れていたと思います。90年以降の赤い口紅も同じでした。赤口紅に関しては、それこそ雑誌で何年も『今年は赤口紅が来る!』と、赤口紅の普及を目指し、企画したけれど、結局みんなが使いこなせず、ブームにならなかったんです。赤い口紅ってメイクの基本のような色に思えるけど、鮮やかではっきりした赤が似合う人って決して多いわけではないのが現実。でも近年、赤口紅に“透け感”が加わると、赤の口紅が肌から浮かなくなり、自然になじんで多くの人が使えるようになりましたよね。ブルーもそれと同じで、質感をコントロールしてニュアンスを楽しむことで使いこなせるようになるはずなんです」

吉川康雄 世界はキレイでできている 森の緑

色にはそれぞれの表情がある。森の緑は、涼しげな青と優しい黄色が混ざり合った、心休まる優しい色なのです。

「もう1つ、ブルーメイクを提案したい理由は、ブルーはブルベの人しか使えないと思われているけれど、そうじゃないことを伝えたかった。イエベの人だって、なんなら僕みたいに年齢を重ねた人のくすんだまぶたにだって、ちゃんと青みの魅力を感じつつも素敵に見える、そんなブルーを提案したかった。

よく『青みは顔色が悪く見える』なんて言われがちですが、僕は青っぽいニュアンスカラーにはクールさと色気を宿す効果があると思います。でも、強い青はさすがに厳しいですよね。今回作ったのは、ブルーにラベンダーの血色を混ぜ、肌が透けるように処方したニュアンスブルー。顔を不健康に見せないことを意識しつつ、多くの人がブルーニュアンスのムードを楽しめることを目指しました。『ブルーコンプレックス』が少しでもやわらぐように、これからもいろんなムードのブルー系を開発していきたいと思っています。 

赤口紅がこれだけ市民権を得ている今、yoi読者の皆さんは、赤口紅が似合わないって意味がわからないかもしれませんね。僕は目元のブルーメイクもそんな風にさせたいんです」

確かに昨今「赤リップ」は、抵抗なく楽しむことができています。それと同じでテク等で工夫をして、ブルーを取り入れる冒険をしてみると、新たな自分の表情に出会えるかもしれません。

吉川さんから、新作のブルーメイクアイテムをプレゼント!

UNMIX アイシャドーペン 06 ブルーベリー アイリッドニュアンス ダブル 02 フローズンピンク

左:「アイシャドーペン 06 ブルーベリー」(¥2,860)右:「アイリッドニュアンス ダブル 02 フローズンピンク」(¥3,190)

「アイシャドーペン 06 ブルーベリー」は、澄んだ夜の星空のブルーときらめきを影色のインスピレーションに。程よい透明感で、自然なブルーグレージュの深みを目元に演出してクールな大人のムードに。長方形の大きな芯は、太めの影色、細めの締め色、細めのラインと、断面を使い分けることでお好みの影色をつけることができる形に。

アイリッドニュアンス ダブル 02 フローズンピンク」のビビッドな青ピンクは、可愛いくもあり、ちょっと儚げ。その鮮やかさで顔の印象を明るくします。パレットのライトカラーをブレンドして、ビビッドさの調節も可能。自分に合わせたオリジナルブレンドを楽しめます。粉感なく肌になじむことにこだわった、アンチケーキング処方なので、ブラシを使わず、指でお好みの発色に仕上げることができます。

■プレゼント内容
『UNMIX』アイシャドーペン 06 ブルーベリー・アイリッドニュアンス ダブル 02 フローズンピンク セット、抽選で3名さまに差し上げます。
■応募方法
上記のリンクボタンよりご応募ください。まだyoiメンバーにご登録いただいていない方はご登録のうえご応募ください。
■応募締め切り
2023年9月12日(火)24:00
全応募者の中から厳正な抽選のうえ、当選者を決定いたします。当選者の発表は、当選者への賞品発送をもって代えさせていただきます。賞品の発送は9月上旬〜中旬を予定しております。
【注意事項】
・下記に該当する場合はご当選の資格は無効となります。
 ・住所、転居先不明または長期不在などにより、賞品がお届けできなかった場合
 ・応募に際し、不正行為があったと当社が判断した場合
 ・当選者用の応募フォームを他者に共有した場合
・当選賞品の発送先は日本国内に限らせていただきます。
・当選者の賞品送付先として同一住所が複数登録された場合、ご登録いただいた日時がいちばん早い宛先のみを有効とし、以降のご登録(ご当選)は無効とさせていただく場合がございます。
・やむを得ない事情により、賞品の発送時期は変更となる場合がございます。
・当選賞品の換金、交換、他人への譲渡、転売行為は固くお断りします。
・当サイトでは抽選にまつわるご質問、お問い合わせはお受けしておりません。
・賞品の返品・交換・配送業者より弊社に返品されてからの再配送はできませんのでご了承ください。
・賞品発送後の賞品による損害等については、弊社はいっさいの責任を負いません。
・ご応募の際にご登録いただく個人情報は、業務遂行上必要な範囲内でのみ利用いたします。個人情報の取り扱いについては【(株)集英社 プライバシーガイドライン】をご覧ください。

吉川康雄

メイクアップアーティスト

吉川康雄

1983年にメイクアップアーティストとして活動開始。 1995年に渡米。2008年から19年まで「CHICCA(キッカ)」のブランドクリエイターを務める。現在は、ニューヨークを拠点に、ファッション、広告、コレクション、セレブリティのポートレートなど、トップメイクアップアーティストとして活躍中。自身が運営するウェブメディア「unmixlove(アンミックスラブ)」で美容情報を発信する中、2021年春に「UNMIX」を立ち上げる。

取材・文/藤井優美(dis-moi)  撮影/Mikako Koyama 企画・編集/木下理恵(MAQUIA)

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