ファッションエディター、クリエイティブディレクターの東原妙子さん。実は無類の温泉&サウナ好き! そんな東原さんの「ととのう」リトリート旅。国立公園内に建つ貸切温泉宿から東京のど真ん中のサウナまで、東原さんが堪能した温泉&サウナをご紹介します。
- 屈斜路湖の大自然を独り占め♡ 一日一組の温泉宿「ワッカヌプリ」に行ってきました!【東原妙子の ととのい道 vol.1】
- これぞサウナの聖地! 世界遺産・知床の流氷を望む絶景リゾート【東原妙子の ととのい道 vol.2】
- 冬はサウナ&ホットプールが最高♡ 東京から70分、千葉内房のリゾートホテルへ!【東原妙子の ととのい道 vol.3】
- 登録有形文化財の温泉宿で贅沢サウナ&テントサウナを堪能!【東原妙子の ととのい道 vol.4】
- 東京のど真ん中でサウナ! 美容発想のリュクスな「SteaMs.」へ【東原妙子の ととのい道 vol.5】
- 小豆島にマインドフルネスな宿泊施設が新オープン!オリーブの力でととのう【東原妙子の ととのい道 vol.6】
- 始まりは「樹齢千年のオリーヴ大樹」
- 何もしない贅沢。3組限定のスモールヴィラに宿泊
- 小豆島の伝統的な食文化「割子弁当」をいただく
- そして翌朝迎えた、心も体も軽やかな目覚め
- 4月17日開業・ハラカドの銭湯「小杉湯原宿」へ行ってみた!【東原妙子の ととのい道 vol.7】
- 地下に“銭湯を中心とした街”「チカイチ」が誕生
- 昔ながらの“街の銭湯”スタイルが楽しい
- 縁側スペースで風呂あがりの一杯は格別♡
- 沖縄通がハマってる!那覇のサウナ付き「Southwest Grand Hotel」って?【東原妙子の ととのい道 vol.8】
- 国際通りからすぐ! 沖縄×ヴィンテージアメリカンのお洒落な館内
- 最新の機能性と充実のアメニティ。洗練された広い客室でくつろぐ
- リゾート気分を満喫できる♡ プール&ジャグジーエリア
- 沖縄の広い空のもと、屋上サウナでととのう
- 名古屋のレジェンドサウナ「ウェルビー栄」に女性エリア誕生! 注目のリトリート「ウィスキング」とは?【東原妙子の ととのい道 vol.9】
- 新感覚の女性専用サウナエリア「Forest House」が誕生
- 注目のサウナリトリート「ウィスキング」を体験
- 本気サウナーも初心者も楽しめる、ユニークなサウナ
- 隠岐諸島のホテル「Entô」に宿泊。ユネスコ世界ジオパークで“ないものはない”究極のリトリート旅へ!【東原妙子のととのい道 vol.10】
- 離島ならではの親自然的な建築システム
- 大自然と一体化するシームレスな客室
- 温泉をはじめ館内のくつろぎ時間も充実
- 表参道で個室・水風呂!アナウンサーの笹川友里さんが手がける女性専用サウナでデトックス【東原妙子の ととのい道 vol.11】
- 女性の感性で心地よくシンプルにしつらえられた店内
- セルフロウリュウもOK!個室サウナで過ごす自分時間
- 水風呂に頭までつかれるのは個室ならでは
- 一棟貸しの古民家で絶景温泉&サウナ体験! 魚沼の「里山十帖 THE HOUSE」に行ってみた 【東原妙子のととのい道 vol.12】
- 築150年の古民家に名作家具と現代アートが調和
- 絶景! 百名山の大パノラマを臨む露天温泉
- プライベートサウナで開放感満点な“ととのい”
- 懐かしくて新しい。他にない価値を体感する古民家ステイ
屈斜路湖の大自然を独り占め♡ 一日一組の温泉宿「ワッカヌプリ」に行ってきました!【東原妙子の ととのい道 vol.1】

北海道釧路市内から車で約1時間45分。広大な林を抜けて到着した「ワッカヌプリ」は、阿寒摩周国立公園の区域内、屈斜路湖に面してぽつんと建つお宿。一棟貸切の一日一組限定で、とてつもなく雄大な自然と、かけ流しの源泉を独り占めできるという何とも贅沢な場所です。
宿についてひと休みしたら、さっそく楽しみにしていた露天風呂へ!

屈斜路湖は日本最大、世界で二番目に大きなカルデラ湖で、真冬は全面結氷するのですが、建物を出たら目の前は、見渡す限り真っ白に輝く世界。庭に建つ露天風呂では、そんな絶景を眺めながら、加水も加温もしていないかけ流しの自家源泉を24時間楽しめます。
温泉に何も手を加えずかけ流すというのは意外と難しいらしく、温度が高すぎても低すぎてもダメ。こちらの46度というのは、真冬のキリっと冷えた空気のなかでも気持ちよく入ることのできる絶妙な温度とのことで、まさに大地の恵みに感謝。

さらに、そこから数歩階段を下りたところには、木桶で作られたワイルドな五右衛門風呂が。まわりには人っ子一人いないので、遠慮なく素っ裸でお湯にドボン!
お湯が流れ出ることによって湖の氷が一部解けている箇所があり、温泉でのぼせそうになったら湖を水風呂代わりにしたり、雪の中にダイブしたり。これぞ温泉好きのロマン!「屈斜路湖、私の庭だっけ?」と大それた感覚を味わえてしまいます。

ひとしきり絶景温泉と雪遊びを満喫して疲れたら、暖炉にあたりながらソファでうたた寝。むにゃむにゃ幸せ…♡
プライベートな空間で道東の雄大な自然と親しむ、他ではできない唯一無二の経験ができる宿。季節ごとにまた違った魅力がありそうなので、ぜひ再訪してみたいと思います。
これぞサウナの聖地! 世界遺産・知床の流氷を望む絶景リゾート【東原妙子の ととのい道 vol.2】

021年6月にリニューアルオープンした「北こぶし知床 ホテル&リゾート」は、北海道の世界自然遺産・知床半島にあるリゾートホテル。目の前の海岸には1月下旬頃から流氷が接岸し、最盛期には一面氷で埋め尽くされた真っ白な大地のような光景を見ることができるんです!

2ホテルへ向かう道すがら、まずは近くの海で流氷ウォーク! 氷の上をヨチヨチ歩く姿は、遠目でほぼペンギンでした(笑)。

※写真は公式HPより
さてホテルに到着したら、早速サウナへ! 大きな窓からパノラマビューで切り取ったオホーツク海の風景がダイナミック!
流氷をイメージした直線的なデザインの「KAKUUNA」と、木の洞窟をイメージした緩やかな曲線の「UNEUNA」は、最上階の展望大浴場の中にあり、午前と午後で男女が入れ替わるので、初日&翌日で両方を堪能することができました。
サウナストーブは、世界一のシェアを誇るHARVIA社製で、10分に1回のオートロウリュウもあり。ストーブ上のサウナストーンは、地下30㎞以上の深部にあるマグマから生成されたものを使用しているとか。水風呂は15~16度と最適な状態だし、露天風呂スペースには外気浴用の椅子もあり、ととのい環境は万全!

客室サウナのすぐ横はテラスになっていて、温泉露天風呂と外気浴スペースも。
プライベートな特等席で、流氷と星空を眺めながら、好きなときに好きなスタイルで“ととのい”放題♡という、ちょっともう何で俗世に戻らなくちゃいけないのかわからなくなるくらい極楽浄土な時間でした。
冬はサウナ&ホットプールが最高♡ 東京から70分、千葉内房のリゾートホテルへ!【東原妙子の ととのい道 vol.3】

回は一泊二日の弾丸旅! 昨年夏にできたばかりの千葉・内房にある「BOTANICAL POOL CLUB(以下、BPC)」に行ってきました。東京駅から車で約70分。昼過ぎに出発しても、軽くランチをしてチェックインの15:00には間に合う算段。

到着すると、トロピカルな木々に囲まれた真っ白な建物がお目見え。吹き抜けになったロビーにはアート作品があちこちに飾られていて、入った瞬間から開放感満点です。大きな窓の外には、BPCを象徴するプールエリアが。まわりには個性豊かなヤシの木が植えられていて、まさに南国のリゾートといった風景にテンションが上がります。

すぐに水着に着替えてプールへ向かいます。「は?真冬にプール?」と私の皮膚感覚を心配してくださる方もいるかもしれませんが、安心してください、温水ですよ。
そう、こちらのBPCはその名のとおり、プールクラブをテーマに、ボタニカルに囲まれたプールをオールシーズン楽しめるホテル。11月1日から3月31日まで、水温を36.5~40℃に設定したホットプールを楽しむことができるのです♡

そして注目すべきは、プールの傍らに佇むコンテナ…。これが、お待ちかね!施設内に2種類あるサウナのうちのひとつ「SWEAT BOX」なのです。
コンテナの中に入ると、全面ガラス張りの大きな窓から生命力あふれる圧巻のボタニカルビュー。おなじみ「HARVIA」のサウナストーブはセルフロウリュウが可能で、室内温度も100℃以上。冬の外気で冷えた体をカンカンに温めてくれます。サウナ後は、チラーで冷やされた冷水シャワーを浴びてから、思いきりプールにダイブ!! と行きたいところですが、40代の飛び込みは身体的にもビジュアル的にもツライので、そっ…と脚からホットプールに沈みます。
ふ~極楽~♪

プールのまわりには、パラソルやプールベッド、プライベートに仕切られた「POOL HOUSE」が並び、冬の間は防寒のためのパラソルヒーターも設置。
プールサイドバーでも、この時期は定番メニューに加えてアヒージョやチョコレートフォンデュなど、季節限定のホットスナックやホットカクテルも販売していて、いかにも大人のリゾートといった雰囲気が漂います。ちなみにこの日は、温かいコンソメスープが無料でふるまわれていました。
泳ぐもよし、サウナでととのうもよし、星空を眺めながらお酒を飲むのもよし。ゲストがそれぞれ好きな時に好きな過ごし方ができるのがいいですよね。
登録有形文化財の温泉宿で贅沢サウナ&テントサウナを堪能!【東原妙子の ととのい道 vol.4】

伊豆・修善寺「おちあいろう」に宿泊してきました。創業150年の登録有形文化財の温泉宿で、2019年にリニューアルした際に新設されたサウナは2年連続でサウナシュランに選ばれ、サウナー界隈でも話題になりました。
修善寺駅から車で約20分。豊かな自然に囲まれた山間に「おちあいろう」はあります。
1874年の創業時、2本の川が落ち合う(合流する)場所に建つことから、旧幕臣の山岡鉄舟が名付けたそう。以降、島崎藤村、川端康成、北原白秋など、名だたる文人墨客にも愛された歴史情緒あふれる老舗旅館です。

本館と眠雲亭に分かれた14の客室は特徴がすべて異なり、それぞれに違った魅力を楽しむことができます。各部屋の名前は源氏物語から付けられていて、欄間にはそのモチーフが透し彫りにされているのも面白い。
今回私が滞在したのは、眠雲亭にある和洋室「浮舟」。前室、本間、ベッドルーム、さらに露天風呂付きというスイート仕様のお部屋です。

「天狗の湯」内の洞窟風呂
さて部屋で一息ついたら、いよいよ温泉へ。
「おちあいろう」には、男女入れ替え制の大浴場が2つあり、それぞれに趣向が異なる名物サウナがあります。
こちらは、「天狗の湯」。天狗も入ったと言われる露天岩風呂と、湯けむりに包まれた幻想的な洞窟風呂を楽しむことができます。
その奥に佇むのが、“今行くべきサウナ10選”のひとつとして、2020年のサウナシュランにも選ばれた「天狗サウナ」です。室内に温泉が流れ込む造りで保温効果が高く、狩野川の眺めや壁一面に敷き詰められたヒノキの香りを楽しめるのが特徴。
サウナ内は比較的高温になり、水風呂は天然の川の水でしっかり冷たいので、バチバチにととのいたい“ガチ勢”には断然この「天狗サウナ」をおすすめしたい。


さらに「おちあいろう」には、一日一組限定で、テントサウナをプライベート貸し切りできるプランがあり、これがまた最高すぎるのです…!

テントサウナは宿の敷地内を流れる狩野川の畔に設置されていて、サウナで汗をかいたら、天然の水風呂(=目の前の川)に入ってクールダウン→川のせせらぎを聞きながら外気浴というワイルドな“ととのい”体験。川の水温が下がる季節は、テントの横に水風呂と温泉が設置されているので、秋冬でも「テントサウナで凍死」とかいうセンセーショナルな事態は防げるはず。
歴史ロマンを堪能しつつ、同時に新感覚の“ととのい”体験ができる「おちあいろう」での宿泊体験。貧乏性の私はやりたいことがありすぎて、ぼんやりしている暇がないくらい忙しい! 皆さま、しつこく毎年訪れたくなる気持ち、わかっていただけたでしょうか(笑)?そんな全人類(?)誰もがそれぞれの方法で最大限に楽しめる宿だからこそ、また次も大切な人とここで時間を過ごしたくなってしまうんです。
東京のど真ん中でサウナ! 美容発想のリュクスな「SteaMs.」へ【東原妙子の ととのい道 vol.5】

女性専用スチームサウナ「SteaMs.」へ行ってきました! 肌・髪・腸をととのえる美容発想の“トリートメントサウナ”とのことで、大人女子としては気になるキーワード満載で興味津々。

昨年、六本木にオープンした「SteaMs.(スティーミズ)」は、女性専用の“トリートメントサウナ”。
“トリートメントサウナ”とは、湿度100%のスチームサウナの中でセルフメンテナンスをすることで、リラックスしながら自律神経をととのえ、肌・髪・腸を美しく蘇らせるというもの。自律神経ガタガタの私は、その説明だけでもう心が躍ってしまいます。
階段を下りて地下の扉を開けると、そこはハーブの香り漂う癒しの空間。壁やインテリアの曲線的なモチーフもどこか有機的なムードを感じさせるデザインで、女性が自然と力を抜いてくつろげるよう演出されています。
SteaMs.では、シャワー付きのスチームサウナ「RETOX」と、薬効成分のあるハーバルスチームサウナ「TERRA」という2種類のサウナに交互に入るのが基本形。

まずは、もくもくのスチームで満たされた「RETOX」へ。
「RETOX」の最大の特徴は、個々に分かれたブースで自由にセルフメンテナンスができること。
各ブースにはシャワーとアメニティがついていて、フェイシャルスチーマーを頭のてっぺんからつま先まで全身で浴びているような贅沢な蒸気の中、自分に合ったボディ&ヘアケアをより効果的に施すことができるのです!
10~15分ほど入っていると、お肌の潤いとともに体の芯から温まっているのを体感できます。

スチームサウナで温まり、一通りメンテナンスを終えたらリラクシングエリア「NEST」でひとやすみ。このとき、しっかりと水分補給を忘れずに!

続いて薬効成分のあるハーバルスチームサウナ「TERRA」へ。
ハーブの香りとブルーの光に包まれた神秘的な空間では、何も考えずにゆっくりと深呼吸を。全身に血液が巡るのを感じながら、ハーブのパワーを凝縮したスチームを肌から呼吸から吸収します。
スチームのハーブは、植物療法のオーソリティである梅屋香織さんによるブレンド。サーカディアンリズム(24時間周期のリズム)に沿った、昼と夜それぞれの時間帯や季節に合わせてブレンドを変え、ONとOFFの両面から自律神経を調整してくれるのだとか。
きめ細かくて芳醇なスチームサウナのクオリティはもちろんのこと、女性専用ならではの細やかな配慮と隅々まで都会的で洗練されたセンス、そして、仕事や用事の合間にさっと2時間で美しく健康になれる手軽さが最高すぎる…♡
ストレスから解放され、ただただ心地よい空間を満喫しながら、丁寧に自分自身を“ととのえて”あげる——そんな穏やかな時間を持つというのは、多忙な女性にとっては何よりの贅沢だなとしみじみ実感。
小豆島にマインドフルネスな宿泊施設が新オープン!オリーブの力でととのう【東原妙子の ととのい道 vol.6】

始まりは「樹齢千年のオリーヴ大樹」
小豆島と言えば、オリーブの名産地として有名。
こちらの「千年オリーブテラス for your wellness」には、何と樹齢千年(!)のオリーヴ大樹がシンボルツリーとして植えられていて、食だけではないオリーブの魅力を体感できる場所として2023年にスタートしました。そして今年3月、新たに宿泊施設がオープン。サウナも今年中には完成予定とのことなのですが、うっかり待ちきれず行ってきました!
まずは、広大な森の入り口にある「The GATE LOUNGE」へ。
小豆島産のヒノキ材を使って建てられた有機的なフォルムのこの建物は、エントランスでもあり、コンセプトショップでもあり、コミュニケーションラウンジの役割も兼ねています。

こちらでは、実際にこのオリーブの森に住むスタッフの方が、「樹齢千年のオリーヴ大樹」の物語や食と美容のオリーブオイルの効能などを教えてくれる「オリーブオイル講座」を受けることができます(事前予約制・別途有料)。
オリーブオイルに高い抗菌・抗酸化力があるのは有名な話だけれど、食べる以外の活用法はあまり知られていないもの。
講義というと堅苦しく感じるけれど、この森で作られた希少な食用オリーブオイルを飲み比べしたり、小豆島産美容オリーブオイルを試したり。食と美と健康にまつわる内容に大人女子たちは興味津々!
オーディオガイドを聴きながら行う瞑想プログラムもあり、そちらは日帰り体験料に含まれていて、宿泊者は無料です。

この日講義をしてくださったのは、副社長であり、小豆島生まれの「オリーヴ兄弟」の弟こと、柳生忠勝さん。

自社農園「オリーヴの森」で作られた美容オイル「ジ・オリーヴオイル」
そしていよいよ、「樹齢千年のオリーヴ大樹」とご対面!
「The GATE LOUNGE」のすぐ裏手、さらっとした海風が抜ける広い丘に、堂々と佇むひときわ大きなオリーブの木。
それはそれは逞しく、美しく、力強い生命力に満ちていて、どこか神々しさまで感じさせます。瀬戸内の温暖な気候も相まって、ここにいるだけで心地よい癒しのパワーを全身で浴びている感覚。
2011年にスペインのアンダルシア地方からえんやこらと海を越えてやってきて、ここ小豆島の地で根付いた立派な姿を見ていると、思わず千年も前にこの木を植えた誰かに想いを馳せてしまったり。
このパワーを自宅でも浴びたい!という人のために、「樹齢千年のオリーヴ大樹」から採った希少な苗木が販売されています。

瀬戸内海を見下ろす「樹齢千年のオリーヴ大樹」

数量限定版売の「樹齢千年のオリーヴ大樹」ジュニア!
何もしない贅沢。3組限定のスモールヴィラに宿泊

The STAY「ミッション」
チェックインを済ませたら、宿泊施設「The STAY」へ。
ミッション、ルッカ、マンザニロと、オリーブの名前を冠した3つのヴィラが並ぶ中で、今回は3人旅だったので一番広いマンザニロに宿泊。
中に入ると、眼前には美しい瀬戸内海の風景が広がります。木を基調にした内装に、ミニマルで洗練されたインテリア、そしてかゆいところに手が届く細やかな気遣いが随所に感じられて、シンプルなのになんだかものすごく落ち着く空間。
さりげなく置いてある飲み物もオリーブづくしで、いちいちおいしくて体にいいので、普段から美容や食生活に関して意識が高い人も安心して過ごせるはず。
それもそのはず、実はこちらのアドバイザーを務めているのは、スタイリストであり植物療法士の風間ゆみえさん。はい、センスの塊のあの方です♡ しかも今回、ゆみえさんご本人と一緒に宿泊するというなんとも贅沢なステイ!
The STAY「マンザニロ」


小豆島の伝統的な食文化「割子弁当」をいただく
「千年オリーブテラス」にはまだレストランがないので、夕飯は小豆島に古くから伝わる「割子弁当」をお部屋でいただきます。
“わりご”とは、村歌舞伎を見物する際に家族の弁当を入れていく木箱のこと。
瀬戸内の新鮮な食材とオリーブを使った見た目も華やかな創作郷土料理を、香川のヒノキ材で作ったオリジナルの割子で堪能しました。

そして翌朝迎えた、心も体も軽やかな目覚め
寝つきの悪い私がいつの間にか眠りに落ちて、すっきり目覚めた翌朝。起きた瞬間、目の前に広がる穏やかな風景と、聞こえてくるのはオリーブの森の葉ずれの音と鳥の声だけ。
あぁ、こんなにクリアな気持ちで目覚める朝はいつぶりだろう?
また大げさな~(笑)と思うかもしれませんが、信じがたいレベルの低血圧なもので、ここは普通の人よりつい実感がこもってしまうのです。はい、ここできっちり伏線回収できました!


4月17日開業・ハラカドの銭湯「小杉湯原宿」へ行ってみた!【東原妙子の ととのい道 vol.7】

今回訪れたのは原宿・表参道エリアのど真ん中! 神宮前交差点に4月にオープンして話題の「ハラカド」は、地上9階建てのガラス張りのビルの中に75の店舗が入った複合施設です。時代の最先端として情報発信をしてきたこのエリアで、挑戦的な熱い思いを持ったショップが集結し、クリエイターの支援・育成や、“クリエイティブの聖地化”を目指しているのだそう。
その中でも、オープン前から大注目だったのが、地下1階の銭湯「小杉湯原宿」です。
地下に“銭湯を中心とした街”「チカイチ」が誕生
小杉湯は、昭和8年創業、高円寺で91年続く老舗銭湯。
2店舗目として「ハラカド」の地下1階に「小杉湯原宿」をオープンし、フロア全体のプロデュースも小杉湯が担当しています。
地下1階なので、その名も「チカイチ」。うむ、ワカリヤスイネ。
“銭湯を中心とした街”に見立てて作られたこの場所には、銭湯の他にも、色々なジャンルのブースがあって、それぞれのコンセプトにちなんだ漢字一文字が看板として掲げられています。

まずは、「快」。こちらは、ロッカー付きのランニングステーションとストレッチスペース。
代々木公園から近こともあり、この日も走ったあとの爽快なひとっ風呂を目当てに来ているランナーの方が何人もいらっしゃいました。アンダーアーマーのウェアやシューズのレンタルもできるそう。
ご存じの方もいるかもしれませんが、まぁ、私…運動とか全然しないわけで…当然走るなんてまっぴらごめんなのですけれども…せっかく来たのでストレッチだけでもと、何となく?それなりに?してみました(笑)。やってみたら、これはこれでよいものです♡
隣の「誌」ブースは、雑誌の図書館。
畳でゴロゴロしながら読書をしたり、ビールを飲んだり、仕事をしたりしている人もいて、皆さん思い思い自由な時間を過ごしていました。

昔ながらの“街の銭湯”スタイルが楽しい
さて、いよいよ銭湯へ。まずは番台にて受付を済ませます。
入浴料は、なんと大人520円(中人200円、小人100円)!
スーパー銭湯と同じように自由価格が認められているのですが、目指すのは地元の人が毎日通える“街の銭湯”ということで、あえて東京都の入浴料金と同じ価格に設定しているのだそう。

フェイスタオル(泉州タオル)100円、バスタオル(今治タオル)200円。※レンタル料金
下駄箱に靴を入れ、のれんをくぐって中に入ると、そこはすぐ脱衣所と浴場というシンプルさが潔い。
高円寺の「小杉湯」とほとんど変わらない作りになっているという浴場は、白を基調にした明るいスペース。
通常、温浴施設では湯垢が目立たないよう色がついた床や壁にするところが多いそうですが、「小杉湯」では営業時間前の4時間と終了後の2時間かけて清掃をし、このクリーンな白を保っているそう。
並々ならぬ“銭湯愛”、伝わります…!

高円寺の「小杉湯」と同じ白を基調にした浴場
そして、真っ先に目に飛び込んでくるのは、昔懐かしい富士山の銭湯絵。こちらは全国に二人しかないという銭湯絵師の一人、中島盛夫さんの作品。ビルの地下ということで天井が低いため、目の前で鑑賞できます。
女湯と男湯は壁一枚隔てて上でつながっていて声が反響して聞こえてくるのも、いかにも昔ながらの銭湯の趣。
そういえば、亡くなった祖父は銭湯が趣味だったので、家にお風呂があるのに毎日通っていたんですよね。それで子どもの頃、たまに連れていってもらっては、女風呂から「ねぇねぇ、おじいちゃ~ん!」と大声で話しかけ、他のお客さんたちに笑われたのを思い出したりして。
無類の風呂好きは遺伝だったのか、と改めてほのぼのとした気持ちになりました。突然のノスタルジーおばさん、ごめんなさい(笑)。

はい、今月の「由美たえこ」カットになります
※取材許可をとって特別に浴場内で撮影しています。
さて、本題。「小杉湯」には3つの湯船があります。
白く濁った湯船は、初代から受け継がれてきた名物「ミルク風呂」。3つの保湿成分、ワセリン、ミツロウ、ミネラルオイルが配合されていて、優しいミルクの香りに癒されます。
隣のジェットバスになった「あつ湯」は、何と設定44℃! そっと足を入れてみると、いや、普通にめちゃくちゃ熱いんですけど!!?
でも、そうそう、昔の銭湯って激熱だったよな~と思い出し、最初だけ我慢して入ってみると、不思議なものでこの温度がだんだんと心地よくなってくる。江戸っ子ってドMだったに違いない。
そして最後、「水風呂」に沈んだあと。
こじんまりした内気浴スペースでひと休みしているとき、思いがけず“それ”は訪れたのです…!

※取材許可をとって特別に浴場内で撮影しています。
ふぁ~、気持ちいいな~。最高だな~。
ん? え? じわじわ~。あれあれ?
私、今、ひょっとしてととのってる…?
そう、この“温冷交互浴”で、ととのえてしまったんです。
昔ながらの銭湯スタイルにこだわる「小杉湯」では、あえてサウナを作らず湯船だけで勝負すると聞いていたので、ととのいについて実はまったく期待していなかったのですが、「あつ湯」と「水風呂」の温冷交互浴がこんなにも気持ちいいとは…! “ととのい”の新発見でした。
また、こちらのお湯は軟水器を使っていて、肌や髪に優しいのもさりげなくうれしいポイント。
縁側スペースで風呂あがりの一杯は格別♡

お風呂あがりのドリンクも、全世代が楽しめる充実のラインナップ。
ノスタルジックなコーヒー牛乳やフルーツ牛乳はもちろん、レアなコーラや乳酸飲料、そして、キンキンに冷えた生ビールスタンド!
縁側のような広々としたベンチに座って遠慮なくいただきま~す♡
ノンアルコール派には、日本酒みたいなビジュアルの甘酒「宝山」がおすすめ。優しい甘さでおいしかったです。
カバ印のアイスキャンデーもありました。
原宿のど真ん中に銭湯ができると聞いて、観光客向けなんだろうな~と思っていたのですが、「小杉湯原宿」が目指すのは、あくまで近所の人たちが気軽に利用できる“街の銭湯”。
走ったあと汗を流しに来てもいいし、ただストレッチをしてゴロゴロするだけでもいい。畳で雑誌を読んだり、縁側でビールを飲んだり。
私たち世代には懐かしくもあり、それが若い人たちにとっては今までにないクリエイティブな体験なのかもしれない。小杉湯がプロデュースする「チカイチ」は、単に銭湯に入る、というだけではない、老若男女問わず誰もが銭湯の文化的な価値を楽しめる場所。
都会の喧騒に疲れたら、またふらりと立ち寄ってみたいと思います。
沖縄通がハマってる!那覇のサウナ付き「Southwest Grand Hotel」って?【東原妙子の ととのい道 vol.8】

南北に長く、地域ごとに表情が違う沖縄本島。
大人の女性は、北部のビーチリゾートホテルで“おこもりステイ”派が多いと思うのですが、今回訪れた「Southwest Grand Hotel」は、南部に位置する那覇・市街地のど真ん中!
空港からのアクセスもよく、貴重な世界遺産や文化財が数多くある那覇。なかでもメインストリートの国際通りは、お土産屋さんが軒を連ね、ショッピングやグルメ観光の中心地として昼夜問わずにぎわう場所です。
私もプライベートでは何度も訪れている沖縄ですが、あえてビーチのない那覇に宿泊するのは初の体験。
コンセプトは“ラグジュアリーシティホテル”とのことで、新鮮な気分で向かいました。
国際通りからすぐ! 沖縄×ヴィンテージアメリカンのお洒落な館内

那覇空港からタクシーで約12分。昨年、那覇の国際通りの近くにオープンした「Southwest Grand Hotel」に到着。
まずは、ネオンサインやヴィンテージ風のインテリアが印象的な1階のラウンジにてチェックイン。
ミッドセンチュリー時代のアメリカンカルチャーから着想を得たというキャッチーな内装デザインは、館内に入った瞬間、まさに海外に来たようなノスタルジックなムードでたちまち旅の気分が高まります。
カウンターの先にあるオールデイダイニング「A LONG VACATION.」では、ソフトドリンクとアルコール6種類から選べるウェルカムドリンクが用意されています。外の通りに面したオープンなテラス席もあるので、着いて早々乾杯するもよし。
最新の機能性と充実のアメニティ。洗練された広い客室でくつろぐ

今回宿泊したのは、10階のグランドツインルーム。全88室はすべて45㎡以上の広さがあり、滞在中ゆったりと過ごせます。
木の温もりを感じる壁やミッドセンチュリー家具に、沖縄の青い空と海をイメージしたブルーのファブリックをきかせた客室は、シンプルながら趣があり心安らぐ空間。
聞けば、何気なくベッドサイドに置かれた目覚まし時計や電気のスイッチにもうんちくがあり、細部までアメリカンヴィンテージ風にこだわったつくりになっているそう。

寝具は「Serta」。1950年創業の専門メーカー「ドリームベッド」が作ったオートクチュール発想のブランド
クラシカルムードな内装の一方で、シティホテルならではの機能性や細やかな心遣いはラグジュアリーホテルにひけをとらない素晴らしさ!
例えば、冷蔵庫内のドリンクはすべて無料。沖縄ならではのオリオンビールや泡盛、ご当地ソフトドリンクも種類豊富で、部屋飲みはもちろん、プールサイドに持参して飲んでもいいという寛大さです。
クローゼットを開けると、サウナやプールへの館内移動に使えるオリジナルのガウンとビーチサンダル、肌触り抜群のルームウェアが完備。サンダルはおみやげとして持ち帰りOKで、沖縄滞在中もおでかけ先のビーチで活躍してくれました。
窓際に設置された75インチの大画面テレビでは、館内の施設情報やランドリーの混雑具合をリアルタイムで確認できたり、スマートフォンとつないで映画やドラマ鑑賞もできる最新仕様。
あと、小さなことだけれど、備え付けのタオルがたくさん積まれているのも気がねなく贅沢な気分で使えて嬉しかったり。
リゾート気分を満喫できる♡ プール&ジャグジーエリア

© Southwest Grand Hotel
ひと息ついたら早速、水着に着替えて11階のプールエリアへ。そこは、街中のホテルとあなどるなかれ、広い空と街並みを一望する非日常的なリゾート空間!
屋内プールは一面大きなガラス張りで、那覇の一日の移り変わりを眺めながら雨でも楽しめる全天候型。
はい、私は当然、平泳ぎの特訓です。
だってそのために来ていますからね。
10分の特訓を経て(飽きた)、何となく少しだけ泳げる距離が伸びた気がします。
「これ、蹴伸びで進んでいるだけでは…?」という声が聞こえてきましたが、そこはさっとスルーしました。

今月の「由美たえこ」㏌ジャグジー
沖縄の広い空のもと、屋上サウナでととのう

そして、お待ちかね! いよいよ最上階にあるサウナへ。
ここでようやく私、我に返りまして、本来の旅の目的を思い出しました。そう、平泳ぎではなく、ととのい旅だったわ…!
サウナーにはおなじみ、HARVIAのサウナストーブが完備された3段サウナに腰を据えると、目の前には大きな窓が。
夕陽が差し込む美しい窓の景観を眺めながらじわじわ汗をかいたら、目の前のシャワーで頭から水を浴びてから水風呂に沈み、デッキチェアに寝転んで外気浴、を3セット。
うむ。スペースはコンパクトながら動線に無駄がなく、“ととのい”までの道のりが完璧です。
見上げれば広い空と、爽やかに吹き抜ける沖縄の風。遠くに那覇の街の日常を感じながらディープリラックスが叶うという、今までにない心地よさのサウナ体験でした。

名古屋のレジェンドサウナ「ウェルビー栄」に女性エリア誕生! 注目のリトリート「ウィスキング」とは?【東原妙子の ととのい道 vol.9】

心身のメンテナンスには、“サ活”は不可欠!
ということで、あの有名なレジェンドサウナ、名古屋の「ウェルビー栄」へ行ってきました。
これまで男性専用施設だったこちら。昨年、女性サウナーからの切なる要望により、3階フロアをリニューアル。女性専用エリアと男女共用エリアが誕生したと聞いてワクワク♡

新感覚の女性専用サウナエリア「Forest House」が誕生

新設された女性専用エリア「Forest House」は、木材を基調にした森の中をイメージしたエリア。
入口の靴箱や脱衣所も、木の香りのする明るくナチュラルな内装が心地よく好印象。
中に入ると、中央にはメインサウナの「KIRIKABU」がドーン! その名の通り大きな切株のような外観が特徴的で、まわりの段差の部分に座ってくつろぐこともできます。
内部は円形で広く、ベンチの波打つような曲線がどこか有機的なイメージです。まくらもあるので混雑していなければごろんと寝っ転がってもOK。照明が暗く落とされていて、木の香りを感じながらリラックスして過ごすことができます。天井の遮熱板が花形なのも、さりげなく可愛くてほっこり♡

メインサウナ「KIRIKABU」で得意のごろごろタイム♡

巣箱のような木の靴箱
サウナから出たら、シャワーを浴びていざ水風呂へ!と、いつもの流れを思い描きつつ、その“いつもの水風呂”が見当たらない。
こちらの水風呂、扉に「Herbal Cold Bath」と書かれた白い小さな小屋の中にあるという斬新なスタイル! しかも、ドアを開けて中に入るとハーブの香りの蒸気が満ちていて、室内がほんのり温かい。一瞬困惑しますが、目の前の水風呂に入ると、水温はひんやり20℃前後、深さがあるので全身どっぷりつかることができます。
サウナで火照った体を冷やしつつも、乾いた肌に頭から潤いのスチームを浴びているようなフレッシュな感覚が心地いい♡ 水風呂が苦手という女性にも、これはよさそう!

今月の『由美たえこ』㏌「Herbal Cold Bath」
そして、もうひとつ、見過ごされがちな場所に、実はひっそりと小さな水風呂があるんです。
個室「Herbal Cold Bath」の左脇、オープンエリアにある小さなプールのような水風呂。こちら、何と水温は約8℃! サウナー用語でいうところの『シングル』(水温が1桁台=10℃未満の冷たい水風呂のこと)ってやつですね。
女性サウナでシングルの水風呂は、なかなかお目にかかれないので、バチバチにととのいたいガチ勢はこちらでぜひ。

扉の左側にある小さな水風呂。水温はシングル!
注目のサウナリトリート「ウィスキング」を体験

女性フロアの奥にはもうひとつ、ログハウスのような作りのサウナ「Whisking House」があります。
「ウィスキング」とは、バルト三国発祥の文化で、ウィスキングマイスターと呼ばれる専門の施術者の方が、シラカバなどの枝葉を束ねたウィスク(=ヴィヒタ)を使って心身をととのえていくリラクゼーショントリートメント。
ここは、全国的にも珍しい「ウィスキング」プログラム専用サウナなんです! 中に入ると、そこはまさに北欧の小さな山小屋。鳥のさえずり(※録音)も聞こえてくるし、気を抜くと木靴をはいた妖精なんかが出てきかねない非日常空間です。

今回担当してくれた、ウィスキングマイスターのLisaさん
まずは、ウィスキングマイスターのカウンセリングからスタート! 植物についての専門知識を持っていて、棚に並ぶたくさんのハーブの中から、その人の気分や体調に合わせてブレンドしてくれます。
常に健康状態に自信がない私。
寝つきが悪く、起きた瞬間から絶望的に疲れていて、肩こり、腰痛、眼精疲労、自律神経がガタガタで天気頭痛もひどいし、危篤レベルの超低血圧だし(連載vol.6 冒頭参照)、異常なガニ股で、物忘れはひどいし、部屋は片づけられないし…と、サウナなんかじゃ到底治せないようなものも含め、思いつく限りの不調をお伝えしたところ、嫌な顔ひとつせずニコニコと聞いてくれて、もうそれだけですごくいい人(笑)。
おそらく色々聞き流してくださった結果、この日の私には、女性のバランスを整える優しい植物“リンデン”、血行促進の“ネトル”、デトックス効果の“よもぎ”の3種類のハーブを選んでくれました。
そして、いよいよサウナ室へ。
香木を焚いたあとは、サウナ室内の蒸気をウィスクに絡めて、それで体を叩いたり、なでたり、押し当てたり。
一見、何の儀式?という感じですが、ウィスクに使われている植物は、体の自然治癒力アップを期待できる成分が含まれていて、血行促進や心身のリラックス、肌を整える効果も期待できるとか。この日は、オーク、シラカバ、ユーカリを使用。そして本場では、浄化の儀式的な意味合いもあるのだそう。
あ、それと、ご希望あるかはわかりませんが、柏餅になった気分も体験できます。
「ウィスキング」の謎儀式。
※撮影のため特別に水着を着用しています
しっかり温まったら、一度サウナの外へ。
次に待っているのは、タオルでグルグル巻きにされるという新たな儀式です。視界と動きをふさがれ、音と香りとじわ~っと体の中から温まる、時間も場所も忘れる不思議な感覚に。
これは、「ヒートショックプロテイン」(体に熱ストレスが加わることによって細胞内に増えるタンパク質の一種。代謝をアップしてくれる)を増やすために、熱を逃がさないようにしているのだそう。
柏餅体験のあとは、ミイラ体験か…。
ウィスキング…奥深いな…。
五感のすべてを心地よく刺激され、「ウィスキング」プログラムがすべて終わるころには、頭も体も心もほぐれてホワホワ~と幸せな浮遊感を体感できました。

「ウィスキング」の謎儀式パート2
本気サウナーも初心者も楽しめる、ユニークなサウナ

レジェンドと呼ばれるサウナは男性限定のところが多くて、いつも恨めしく思っていたのですが、今回、名古屋のレジェンド「ウェルビー栄」に新設された女性専用エリアにお伺いして歓喜しました。
男性サウナと同じシステムなのかな?と思いきや、いい意味でまったく別物! 女性サウナーならではの夢と希望が詰まった、ありそうでなかった仕組みが満載でした。
都市のド真ん中にありながら、自然を感じるおしゃれでリラックスできる内装に、新感覚のウィスキング体験で癒され、それでいて男女共用エリアのイベントプログラムなど、一日楽しめるエンタメ性もある。
この新エリアがオープンしたことで、“漢”(?)だった場所の間口が広がり、本気サウナーも初心者も、男性も女性も、若者も大人も、みんながそれぞれにリラックスして楽しく過ごせる場所にアップデートされていました。これは新たな“レジェンド”として、ますます大勢の人に愛される施設になりそう!
隠岐諸島のホテル「Entô」に宿泊。ユネスコ世界ジオパークで“ないものはない”究極のリトリート旅へ!【東原妙子のととのい道 vol.10】

早朝に羽田空港を出発して、飛行機2回、バス1回、フェリーに1時間揺られ、ようやくたどり着いたのは、島根半島から北へ約80kmの隠岐諸島のひとつ、中ノ島・海士町。港から徒歩5分ほどでお目当てのホテル「Entô」に到着しました。
ねぇ…本当に遠いのよ…。一日でこんなに多種多様な公共交通機関に乗ったことない…。
さすが名前の由来が“遠島(エントウ)”というだけのことはある…。と、妙に感心してしまったりするところからが、この旅の始まりです(笑)。
2021年に誕生した「Entô」は、“ジオパークに泊まれる拠点”と呼ばれ、手つかずの大自然の中で宿泊できるというだけでなく、ジオパークの魅力を最大限楽しむための機能も備えているという、何だか面白そうな施設なのです。

海士町の玄関口、菱浦港
離島ならではの親自然的な建築システム

ⒸPhoto by Kentauros Yasunaga
まるで水平線に沿う一本の線のように海岸にぽつんと建つホテル「Entô」。
大自然の景観の中で主張しすぎることなく、“自然の微細な風景を感知できる基準線”をイメージして建てられたのだそう。
鉄骨を使わず、木材のパーツをクロス状に組み合わせた親自然的な建築システムも、見た目がジオパークになじむというだけでなく、大規模な建築産業のない離島という環境下で、地元の大工さんでも今後のメンテナンスができるよう配慮されているのだとか。
ここでクイズ!
通常のホテルにあって「Entô」にないものは?
答えは、レセプション。
せっかちすぎて秒速回答失礼します(笑)。
宿泊客がレセプションを介さず自由に行き来できる外廊下式の構造は、360°ぐるりと囲まれた大自然と垣根がなく“暮らす”ような感覚で過ごせました。

大自然と一体化するシームレスな客室

客室は、新築された別館「Entô Annex NEST」と、これまでの歴史を受け継ぐ本館「Entô BASE」のふたつの棟に分かれていて、すべてオーシャンフロント。今回は、木の香りが漂うNEST棟ジュニアスイートに宿泊しました。
都心のホテルなら土地活用の観点から、間ロは狭く&奥行きは深くなるものですが、こちらは逆に間口は広く&奥行きは浅くし、外と中の隔たりがない構造にしてるのが特徴的。
自然を切り取った大きな大きな額縁のような窓枠で、部屋のどこにいてもジオパークとつながっている感覚になれるものすごい開放感! 雨風はしのげるけれど、体感としてはほぼ屋外です(笑)。
ベッドに寝転んで、テラスに座って、時間とともに移りゆく景色と行き交う船をただぼ~んやりと眺めているだけで、ただひたすらにゆっくりと時間が過ぎていきます。
ちなみに客室のお風呂は、これまたほぼ屋外気分のオーシャンビューバス。こんな絶好の「由美たえこ」チャンスだったのに、私としたことがうっかり撮り忘れるという痛恨のミス! 毎回楽しみに待っていてくださる方々、生きがいを失っていませんか? あ、全然大丈夫そうです? なら、いいのですけれど。

客室の窓とひと続きになったテラス
毎日16時からは「Entô Walk」というアクティビティを無料で開催。
スタッフの方と一緒に、ホテルのまわりを散策したり、館内の化石や年表を見たりしながら、隠岐やジオパーク、Entôについて解説してもらえます。

温泉をはじめ館内のくつろぎ時間も充実

ⒸEntô
昔ながらの風情が残る本館BASEの大浴場では、島前の景色を眺めながら天然温泉でホカホカゆったり。
日没後は、満天の星空の下、庭の芝生で焚き火を囲む時間も。天体望遠鏡で星を眺めたり、スタッフや他の宿泊者たちとおしゃべりをしたりと楽しい時間でした。
お酒や島根のおつまみを楽しめるバータイムや、自分で挽き立てのコーヒーを淹れられるドリッパーセットの貸し出しなど、客室でゆったり過ごす時間をよりいっそう豊かにしてくれるサービスも充実。
表参道で個室・水風呂!アナウンサーの笹川友里さんが手がける女性専用サウナでデトックス【東原妙子の ととのい道 vol.11】

季節の変わり目は体調を崩しがち。
サウナで自律神経を整えて免疫力を上げねば…とやってきたのは、表参道駅から徒歩5分、女性専用の個室サウナ「SaunaTherapy」です。
最近あちこちに増えてきた個室サウナですが、女性専用となると実はこちらが日本初! 着替え、サウナ、水風呂、ととのいまで、すべてが女性ならではの目線で心地よくしつらえられたプライベートな空間で楽しめるんです。

表参道駅から徒歩5分。通称「まい泉通り」に面したビルの2階
女性の感性で心地よくシンプルにしつらえられた店内

中に入ると、そこは自然光が差し込むエントランス。
木材を使った家具や植物があちこちに置かれ、やわらかな色調で統一された明るい店内は、シンプルで洗練されていて、まるでセンスのいい友人の自宅に招かれたようなくつろぎ感があります。

まずはその日の気分や体調に合うセルフロウリュウの香りを選ぶところから。
季節ごとに変わるエッセンシャルオイルは、オリジナルで配合された100%植物性のもの。呼吸に意識を向けて、心穏やかに集中力を高めるマインドフルネス呼吸法を教えてくれます。
この日は『深呼吸』『秋の訪れ』『キンモクセイ』の3種類でしたが、直前にお鮨で気持ちを切り替えたばかりの私は、迷わず『秋の訪れ』をチョイス。
鮨が道しるべの人生ってどうなんだろう…と一瞬自分を振り返ってしまいましたが。
セルフロウリュウもOK!個室サウナで過ごす自分時間

個室に案内されたら、そこからは自分だけのプライベート空間。私のキングダムです。
サウナ室は足を伸ばしてゴロンと寝転がるにも十分な広さ。「SaunaTherapy」では、本場フィンランドiki社製の最高級電気ストーブを採用。山積みサウナストーンとパワフルな熱で、体に入った力を抜いてたまったものを一気にデトックスできるのが特徴です。
ここで、いつもなら他の人たちのご機嫌をうかがいながらヘイコラ行うセルフロウリュウも、今この瞬間この場所での覇者は私なので(厨二?)、自分の好きなタイミングで好きな温度でロウリュウし放題!
先ほど選んだアロマ『秋の訪れ』を感じながら、遠慮なくガツガツに室温を上げていきます。
ゆったりリラックスしたいなら、逆に室温を低めに設定して、ヨガやストレッチをするもよし、サウナ内で使えるBluetooth式のスピーカーも設置されているので、サウナ用のプレイリストを作ったりして、それを流しながらのメディテーションもよさそう。

オリジナルのサウナハットと湯あみ着は無料でレンタル可能
水風呂に頭までつかれるのは個室ならでは

都心の個室サウナだと水風呂なしでシャワーだけのところも多い中、「SaunaTherapy」ではすべての個室にしっかり肩までつかれる深さの水風呂を完備。
“ととのい”に欠かせない水風呂ですが、人によって好みは違うもの。氷やお湯を足して自由に温度設定ができるので、冷たい水風呂が苦手な人も、逆に「シングル」(=水温一桁台の冷水風呂)希望のガチ勢も、自分にベストな“ととのい”道を追求できるのはやはり個室サウナならではの特権。
また、通常なら水風呂に顔や頭をつけるのはご法度ですが、こちらは毎回水を入れ替えるということで、頭までドボンと沈んでよし!
↓の動画はほぼ溺れているように見えますが(笑)、これ、最高に気持ちいいんです♡
今月の「#由美たえこ」は動画バージョン。
安心してください、着ていますよ(湯あみ着を)
温冷浴を楽しんだ後は、心おきなく“ととのい”タイムを謳歌しましょう。
ふかふかのバスタオルに包まれながら、リクライニングチェアに身をゆだねる至福の時間。
窓を開ければ外気浴も楽しめます。
このとき、何気なく使っていたやたらと肌触りのいいタオルは、世界最高水準の安全テストをクリアした、肌にも環境にも優しい「IKEUCHI ORGANIC」のもの。
また、季節ごとに変わるオーガニックハーブティや水は飲み放題で、備え付けのタンブラーに入れて個室にも持ち込めるので、水分補給もしっかりと。

「SaunaTherapy」の創業メンバーは過半数が女性。
そのうちのひとり、CBO&クリエイティブディレクターを務めているのが、個人的にお付き合いのあるお友達でもある、笹川友里ちゃんです。
「大都会で暮らす忙しい女性の皆さんが、誰にも邪魔をされずにしっかりと自分時間を楽しんでいただきたいと思い造った『SaunaTherapy』。私たち自身が仕事と子育てで忙しい日々の中で、本当に欲しい空間やサービスはどんなものかつねに議論を重ね、細部までこだわり運営しています」と、設立に至った想いを語ってくれました。

「SaunaTherapy」創業メンバーのひとりである、アナウンサー・モデルの笹川友里さん
予定の合間に手ぶらで立ち寄れる立地の良さと気軽さもありがたくて、日々の疲れを癒すルーティンとしてはもちろん、大切な予定の前のメンテナンスや、仕事の合間に頭をリフレッシュしたいときにもいい。
基本サブスクシステムなので、"ホームサウナ"感があるのもくつろげる理由のひとつかもしれません。ビジタープランや、合計3人まで一緒に利用できる女子会プランもあり、用途に応じて色々な楽しみ方ができそう。
ここは、都会に暮らす女性たちがプライベートな空間で、誰に気兼ねすることなく、疲れや内面にたまっているものをすべて出しきれる場所。思わず「ただいま」って言いたくなるような心のオアシス的サウナでした。
友里ちゃん、素敵なサウナを生み出してくれてありがとよ♡
一棟貸しの古民家で絶景温泉&サウナ体験! 魚沼の「里山十帖 THE HOUSE」に行ってみた 【東原妙子のととのい道 vol.12】

こんにちは。
東京に生まれてこの方一度も引っ越さず、永遠に同じ住所に住み続けている、地縛霊レベルに腰の重い東原妙子です。
そんなわけで、子どもの頃から“故郷”というものに強い憧れがありまして。「ないなら自分で作ろう!」とむやみなポジティブさで理想の故郷を勝手にイメージして、定期的に訪れているのが「里山十帖」です。
「里山十帖」は、2014年に南魚沼郡の大沢山温泉に古民家を移築して誕生した温泉宿。四季折々の豊かな自然に囲まれ、“日本一”と称される絶景の露天風呂に、デザイナーズ家具を配したモダンな内装、地の食材を生かした里山料理で、国内外で数々の賞を受賞する人気の高い宿です。運営が雑誌『自遊人』の発行元ということもあり、“体験と発見こそが真の贅沢”というコンセプトのもと、「里山十帖」=“体感するメディア”としてスタートしました。
そんな心の故郷「里山十帖」が、新たな試みをスタートしているというから見逃せない。
魚沼地域に残る貴重な古民家を一日一組のプライベートヴィラとして再生するプロジェクト「里山十帖 THE HOUSE」。現在4棟が完成しているうち、今回は、2021年最初にオープンした〈IZUMI〉に宿泊してきました。

度々訪れている本館「里山十帖」。(上)デザイナーズ家具を配したロビー、(下)数々のメディアで“日本一”に選ばれた露天風呂
築150年の古民家に名作家具と現代アートが調和

田園風景にぽつんと建つ、今回の滞在先「里山十帖 THE HOUSE〈IZUMI〉」
本館の「里山十帖」から車で10分ほど行ったところに、今回の滞在先「里山十帖 THE HOUSE〈IZUMI〉」はあります。
辺り一面に棚田が広がる丘に堂々と建つのは、築150年の庄屋をフルリノベーションした宿。中に入ると、立派な梁や柱がそのままの風情で残されていて、雪国での長い年月の暮らしぶりを彷彿とさせます。そして、住んだこともないのに、なぜか“懐かしい”という感情がわいてくるのが不思議です。
1階は、囲炉裏のある広々とした吹き抜けのリビングと畳敷きの和室が2間。角部屋の大きな窓からは、雄大な山々の景色が目に飛び込んできます。2階のベッドルームは、屋根裏風のつくりが巣ごもりのような感覚で妙に落ち着く……。占有面積182㎡、最大定員5名と、2家族で借りても十分な広さです。

リビングに悠々と置かれたル・コルビジェのソファLC3
そして、そこかしこに置かれている美術館クラスの名作家具たち。あまりの何気なさに「え、これ本物デスヨネ…?」となります(笑)。さらに、随所に現代アートの作品が飾られているのも見どころのひとつ。
ヴィンテージ風に作られたものではない“本物”の趣深さがある古民家と、それら“本物”のアートが調和することで、他にはない唯一無二の空間に。

2階のベッドルーム。1階の吹き抜けにつながる窓と天窓から光が差し込む
絶景! 百名山の大パノラマを臨む露天温泉

今月の「#由美たえこ」① 百名山をバックに
他の「THE HOUSE」にはない〈IZUMI〉の魅力。それは、温泉の露天風呂。
眼前は、日本百名山の巻機山を正面に、標高2000ⅿの雄大な山々が見渡す限り続く大パノラマ! まるで『まんが日本昔ばなし』に出てくるようなのどかな田園風景のなかでぼんやりと温泉につかっていると、心から癒されて、日本人でよかった~♡と思える至福の時間です。
本館とは少し違う塩分を感じる温泉は、すぐ近くに湧き出る「越後ゆきぐに温泉」から引いていて、実はこの源泉、宿泊施設として入浴できるのはこの〈IZUMI〉だけだそう。
プライベートサウナで開放感満点な“ととのい”

いつでも自由にサウナを楽しめるのは、一棟貸切りならではの贅沢。
4~5人でもゆったりできる広々としたサウナには、外の景色を一望できる大きな窓があり開放感満点。自分でコントローラーを操作して室内の温度を自由に設定できるし、複数のアロマオイルから好みの香りを選んでセルフロウリュウも可能です。
水風呂は深めの信楽焼壺風呂。天然の井戸水かけ流しで、水温は14〜15℃前後と冷たくても体感はとてもまろやか。
頭までドボン!と水につかったら、すぐ横のリクライニングチェアにど~ん!と寝そべり外気浴を。昼は山並みの風景、夜は星空を眺めながら、誰の目も気にせず空中に浮かぶような感覚を味わうスペシャルな“ととのい”を体験できるはず。

今月の「#由美たえこ」② ㏌ 信楽焼壺風呂

外気浴は開放感満点!
懐かしくて新しい。他にない価値を体感する古民家ステイ

100年以上前に建てられた貴重な民家を、さらに100年この地に残し、つなぐことを目的にしたプロジェクト「里山十帖 THE HOUSE」。“古の暮らしを体感する”一般的な古民家宿と違うところは、昔から変わらない暮らしと自然を感じながらも、古民家ならではの不便さは感じさせず、さらに創造的な付加価値をつけ、他にはない「家」としての魅力を再発見できるところ。2021年にこの〈IZUMI〉からスタートして、2023年には〈SEN〉、2024年には〈KIROKU〉が完成し、今後展開する予定の宿も同様に一棟貸しだそう。
心の故郷「里山十帖」にまた新たな故郷が増え続けていくようなので、今後も度々季節を変えながら、仮想の“帰省”を楽しみたいと思います。