【yoiクリエイターズ】日本一ゆる〜いランニングイベント!? 「渋谷deトレラン」に参加してきました！

【yoiクリエイターズとは？】
yoiの読者としての目線を生かし、語学やアート、文章表現などのクリエイティブスキルを発揮して、情報を発信していくクリエイターのこと。ビューティーやウェルネス、カルチャーや社会派の記事など、それぞれの得意分野でyoi読者におすすめのコンテンツを毎月配信します。メンバーは24年11月現在石坂友里さん、くどうあやさん、高橋琴美さん。

今回は2024年10月14日（月・祝）秋晴れの渋谷区で開催されたランニングイベント「渋谷deトレラン」に参加した、体験レポートをしていきたいと思います！

ゲーム感覚で家族や仲間と楽しめ、今、日本でも注目されているロゲイニング（決められたチェックポイントを回り、制限時間内に獲得したポイントを競う、オーストラリア発祥のアウトドアスポーツ）を、都市型にアレンジしたものが「渋谷deトレラン」です。渋谷区という山がない都会の環境に合わせ、街や公園を活用した、いわばアーバン（都市型）ロゲイニング。そしてそのユニークな特徴は、チェックポイントが“公共トイレ”に設定されているというところです。

ルールはいたってシンプル。代々木公園をスタート/ゴール地点に、参加者は3人1組または2人1組のチームで渋谷の街へ繰り出し、チェックポイントとされる33箇所のトイレやオブジェを目指し疾走、制限時間内にいくつ回れるかを競うというものです。

普通はほかのチームと得点を競いながら楽しむスポーツですが、今回このイベントで私が魅力に感じた点は、“楽しみ方はチームそれぞれ”という点です。募集要項を読んでみると、33箇所を制覇してもいいし、途中でおにぎりを食べたり、早めに帰ってのんびりしてもOK。とにかく仲間や家族と“楽しむことがメインのゆる〜いランニングイベント”だというんです。

「今までになかった！」と、斬新なアイデアが話題を呼び、メディアにも取り上げられたこのイベントの発起人は、ランニング好きでも知られるお笑い芸人・ロンドンブーツ１号２号の田村亮さん。自身のランニング番組やSNSでもファンランの魅力を発信しており、このイベントにその想いが反映されています。

今までフルマラソンなど“本気のイベント”にしか参加したことがなかったのですが、最近ランニングから少し遠ざかりぎみだった私にとって、その響きがとても心地よく「これならゲーム感覚で楽しめそう！」ということで、今回はランニング初心者の夫を誘って一緒に参加することにしました。

お天気にも恵まれた代々木公園に集まったのは、42チーム・約100人の参加者たち。子どもから大人まで、そして本気のランナーから「普段はまったく運動しません」と話すランナーまでさまざまです。集まった皆さんそれぞれが楽しそうで、穏やかな雰囲気でした。

太陽を浴びて、思わず大きく手を広げ深呼吸。「祝日の朝に公園なんて、充実した気分〜！」と、私たち夫婦もその雰囲気を楽しみました。

スポンサーであるニューバランスのブースでは、2024年10月10日に発売したばかりのランシューズ、Fresh Foam X 1080v14など新商品の試しばきができるうれしいサービスがありました。

実際にはいてみたFresh Foam X 1080v14の感想は、とにかくクッション性が抜群！ ランニング初心者の方はもちろん、フルマラソンなど長距離走で膝への負担が心配な方、クッション性の高いシューズを探している方におすすめしたいと思いました。

私がはいたネイビーはコーディネートがしやすいだけでなく、ポイントカラーにもなってとてもかわいい！　少し厚底になっているところも、脚長効果でいい感じ◎。

いよいよ開会式が始まると、亮さんより改めてルール説明がありました。まわりの人に迷惑をかけないこと、ゴミは持ち帰ること、時間は守ること......などイベントを気持ちよく楽しむためのルールを、真剣にも笑いを交えて話す姿はまるで学校の先生のようで、参加者の皆さんもその声にしっかり耳を傾けます。

そして開会式では、事前に配られた地図をみんなで一斉に開封するためのカウントダウンも行われました。渋谷区の“トイレ”の場所が書かれた地図のはずが、まるで宝物のありかが描かれた地図を開くようにワクワクしてしまいました。

いざ地図を開くと、代々木公園を中心に笹塚方面、新宿方面、渋谷方面、恵比寿方面など、広範囲にわたりちりばめられたチェックポイントが、絶妙なサイズ感で“ざっくり”と書かれています。なんとも言えない手作り感。そして「地図への苦情はあとで聞きます」と添えられたメッセージに、思わず笑ってしまいました。

地図を確認し「スタート！」の掛け声とともに参加者はそれぞれの目的地に向かって走り出します。

イベント中、各ポイント地点で写真を撮影し、インスタグラムに投稿していきます。また、イベント中の様子をハッシュタグ付きで投稿することで、ほかの参加者がそれぞれどこで何を楽しんでいるのかも見ることができ、チームそれぞれで走りながらも一体感を感じました。さらに、イベントの途中には2回の“チャンスタイム”が設けられており、このタイミングでボーナスポイントが獲得できるチャンスがあるなど、私たちがイベントを楽しむための工夫がちりばめられていました◎。

チェックポイントには「THE TOKYO TOILET」プロジェクトで制作されたトイレが多く含まれていましたが、これらのトイレは『パリ、テキサス』などで知られる巨匠ヴィム・ヴェンダース監督の映画『PERFECT DAYS』に多く登場しています。渋谷区でトイレ清掃員として働く寡黙な男を描いたこの作品は、第76回カンヌ国際映画祭で主演の役所広司さんが男優賞を受賞し、世界的にも注目されるスポットとなりました。

そんなトイレに韓国人の夫も興味津々。「日本のトイレはすごい！」と絶賛していたので、なんだかちょっぴり誇らしげな気持ちになりました（笑）。ちなみに日本での上映は終わってしまった『PERFECT DAYS』ですが、韓国では2024年10月現在映画館で上映中、評価★もかなり高いそうです♩

チェックポイントをいくつか回り終えた私たちは代々木上原エリアを走ることに。ふわっと漂ってくる金木犀の香りに季節を感じながら住宅地を走ります。適度に坂道もあって、おいしいパン屋さんや看板犬のいるカフェもちらほら点在、ランニングするにはいい感じのエリアです。

秋の風を感じたり、走りながら会話したり、通りすがりのワンちゃんをなでなでしたり......そこで起こるすべてを敏感に感じながら走っているだけで、自然と気持ちがハッピーになり、ランニングの楽しさを思い出すようでした。

ランニングをしていると、向かいから走ってくるランナーに無意識に挨拶をしてしまうことがあります。すれ違ったランナーたちと挨拶を交わすことで、人と人との温かさに心も癒され、とても幸せな気持ちになれるんです。笑顔でいるとまわりにも笑顔が広がり、居心地のよい空間が生まれます。今回のイベントでも、道ですれ違うほかの参加者の方からたくさんの笑顔をもらい、とても幸せな気持ちになりました！

私たちの走行距離は約8km。いい感じに体もほぐせて、心も体もリフレッシュできた1日となりました♩

ゴールしたあとは会場を移動し、アフターパーティーが行われました！ 結果発表や、参加者の投稿写真を見た亮さんのツッコミで、会場は大盛り上がり。今回のイベントで最も多くポイントを集めたチームは、32箇所のチェックポイントを回り、その総走行距離はなんと約28kmにもおよんだそうです。

チェックポイントで撮られた写真は、まるでコントのように物語仕立てで撮影されていたり、サッカーボールを使って高度なポーズをとっている写真だったり、おのおのが楽しんでいる様子が見られてとても楽しかったです。私たちの投稿は犬の写真ばかり。何かやればよかったね〜っと話しながらも、私たちにとっての楽しみ方は“犬をなでなでする”だったのかもしれません.....（笑）。

とにかく、本気で走るのもよし、家族や仲間同士でファンランをするのもよし。それぞれのチームが自分たちのスタイルでイベントを楽しんでいる姿が印象的で、体を動かす楽しさを改めて実感できた一日となりました。

そしてただのランニングイベントに止まらず、亮さんのトークはお笑いのステージを見ているようでとても面白く、“運動と笑い”って最高のコンビネーションだと思いました！

ランニングは体の健康のみならず、メンタルヘルスの観点からも効果的なんだそうです！ 「なんだか最近うまくいかない」「何をしても楽しくない」と感じるとき、無心で走ると気持ちがスッキリしますよね！

「なんか今日、走れるかも！」と思った朝は、そのまま家を飛び出して、太陽を浴びてランニングしたあと、体にいいものを食べてみる。ときどきでもそんな時間を作るだけで、きっと前向きな気持ちになれると思うんです。そして笑顔で走れればなおよし◎。

ランニング＝つらいというイメージがつきものですが、実は気持ちのいいものなんだっていうイメージチェンジが自分の中でできれば、そのハードルはかなり下がると思います。さっそく私は今日、朝ランの帰りに果物を買って帰りました♩

“運動は運を動かす”と言いますが、こうして前向きな気持ちになることで、停滞してしまった運気がいい方向に動き出していくのだと思います。これを機会に夫婦でランニングを習慣化させようと、心に誓うのでした♩

構成・文／石坂友里