「yoi」読者のみなさん、こんにちは。集英社yoiエディターズ、すばる編集部Kです。今回は、文芸誌「すばる」特集「ティータイムの効用」をご紹介します!【集英社yoiエディターズリレーvol.35】

この記事を書いたのは…
K

集英社すばる編集部

K

現在は文芸、すばる編集部に勤務。
偏食・運動嫌いと健康をなんとか両立させたい今日この頃。気分転換には水辺に行きます。

ティータイムで特集を組んでみました

「すばる」は文芸誌と呼ばれる雑誌で、小説、エッセイ、論考、対談、インタビューなどを掲載しています。毎月6日に刊行していますので、今後どうぞお見知りおきくださいませ!


なかなか文芸誌を手に取る機会は少ないと思いますが、読んでみると面白くて、身のぎゅっと詰まったものばかり。
Yoiエディターズリレーの場を借りて、その中身をご紹介していければと思います。今回は、文芸誌の特集について。

「すばる」では、連載ラインナップに加え、数か月に一度大小さまざまな特集を組んでいます。例えば、2024年1月号では児童文学の特集を、そして3月6日に発売された4月号では「ティータイムの効用」と題して、ちょっと変わったティータイムの特集を準備しました。

すばる 本 雑誌 純文学 

4月号表紙はこんな感じ。表紙がリニューアルしました。イラストはまいまい堂さん!

身近で、広大な「お茶」ワールド

アフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」という言葉もよく聞きますが、お茶の時間は生活のなかでとても大事ですよね。いまも当たり前に飲んでいるお茶ですが、その歴史は古く、中国の伝説に登場するほど。日本茶、紅茶、中国茶……産地によって数えきれない種類と、喫茶の習慣があります。(「ヌン活」のアフタヌーンティーという形式も、ヴィクトリア朝イギリスの貴族の食習慣から生まれたものと言われています。)


身近でありながら、広大な「お茶」ワールド。お茶の時間には、気持ちを切り替えたり、他者とコミュニケーションをとったり、創作の刺激になったり、古今東西どこか不思議でスペシャルなところがあるのでは?という問いが、特集「ティータイムの効用」につながりました。そこで特集では、「お茶愛好家にちがいない」と編集部が目をつけた書き手の方々に、小説、ルポ、エッセイとさまざまな形で、書いていただきました。

すばる 本 雑誌 純文学 2

特集のスタートを飾るのは、作家の千早茜さんが、読者の方を招いて開いたお茶会の様子を綴る「京のお茶会」。そのほか、安達茉莉子さんの修行ルポ「お茶修行日記 武夷山・岩茶の旅」。
小説は、山崎ナオコーラさん「アリスは紅茶を飲まない」、石井遊佳さん「ティータイム」、川野芽生さん「無茶と永遠」。

エッセイは、澤田瞳子さん「茶をめぐる日々」、赤坂憲雄さん「岡本太郎の茶会」、石原あえかさん「チョコレート愛飲者ゲーテ」、yoiで「疲れすぎて虚無った夜に。」を連載中の清田隆之さんには、「俺たちは「お茶する」ことができるだろうか?――ケアの欠如とbeingの肯定」で男性とお茶の関係を考察していただきました。
とても豪華なラインナップとなっております!お茶好きの方も、そうでない方も、書店で見かけられたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。