yoiクリエイター「くどうあや」さんが、大阪の夢洲で開催されている「大阪・関西万博」をレポート! アートギャラリーで働いているくどうさん目線で、見どころをご紹介します。
【yoiクリエイターズとは?】 yoiの読者としての目線を生かし、語学やアート、文章表現などのクリエイティブスキルを発揮して、情報を発信していくクリエイターのこと。ビューティーやウェルネス、カルチャーや社会派の記事など、それぞれの得意分野でyoi読者におすすめのコンテンツを毎月配信します。メンバーはくどうあやさん、石坂友里さん、高橋琴美さん。

アートギャラリースタッフ/ライター
アートギャラリーで勤務する傍ら、都内の美術大学で社会問題に関心を持って活動や研究を行う。イラストと文章を書くことが趣味です。
今回ご紹介するのは、現在大阪・夢洲で開催中の大阪・関西万博です。
平日は東京で勤務をしている私ですが、土日の休みを利用して万博を思いっきり楽しんできました!
「仕事の休みはなかなか取れないけど、これだけ話題になっているのだから絶対に行ってみたい!」ということで、金曜日の仕事終わりに新幹線に飛び乗り、弾丸で大阪へ。
短い時間ながらも、充実の2日間を過ごしてきました!

提供:2025年日本国際博覧会協会
大阪万博には、約160以上の国・地域、国際機関が参加し、それぞれが独自の展示を行っています。今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。各国がいのち輝く未来社会のデザインにつながる活動を紹介しています。
多くのパビリオンは事前予約制となっていますが、正直、忙しい日々の中で数カ月前から予定を立てるのは難しいもの。
私も当日はほぼ予約なしの状態で臨みました。とはいえ、あきらめるのは早い!混雑する時間帯を避ければ、当日でも短い待ち時間で入れるパビリオンも多く、結果的に2日間で25か所以上を巡ることができました。
その中でも特に印象に残ったパビリオンをふたつご紹介します。
世界から集結!個性豊かなパビリオンたち
ひとつ目はブラジルパビリオン。天井から人や動物のオブジェが吊り下げられたカラフルで独創的な展示空間が魅力です。空気で膨張させて作られているオブジェは、中に入っているライトの光や、空気の量が変わることでまるで呼吸をしているかのような動きを繰り返します。
来場者は手や顔にペインティングをしてもらう体験をすることができます。私も手にペインティングをしてもらい、テーマパークに遊びにきたかのように楽しむことができました。
自然と文化が強く結びつく、ブラジルらしい展示空間となっています。
パビリオンは金色に輝く外壁と、ガラス張りの壁からの外から見える鮮やかな展示空間が魅力です。また、夜になると、展示空間のライトがキラキラと輝き、昼とは違った楽しみ方をすることもできます。

ブラジル館で手にペインティング。
ふたつ目におすすめするのが、メディアアーティストの落合陽一さんがプロデュースしていることで話題の「null²」です。SNSでも話題になっている大人気パビリオンですが、当日に時間帯別の予約を受け付けており、前日までに予約ができなくても当日登録で入ることができます。
ミラー素材で覆われた外観が特徴的なパビリオンですが、館内には想像を超える仕掛けが満載で、常に驚かされました。物質と情報、リアルとバーチャルが融合する「デジタルネイチャー(計算機自然)」の体験をする、と聞くと難しく感じますが、パビリオンが終わる頃にはその意味が少し理解できるようになっており、「もっと知りたい!」と思える体験をすることができました。
国内パビリオンは、国内の最新の研究に触れることができるだけでなく、興味を持った研究をさらに知るためのアクセスが容易なのも魅力のひとつだと思います。関連する書籍を購入してみたり、動画サイトで調べてみたりすることが簡単にできるので、知りたいと思ったらすぐに、など知識を深めることができます。

パビリオンだけじゃない!音楽とグルメでさらに満喫
万博の魅力は展示だけにとどまりません。
個人的におすすめしたいのが、会場内で開催されているライブイベントです!大屋根リングの外にも複数のライブステージがあり、比較的人混みも少なく、リラックスしながら楽しむことができます。
各パビリオン前でもミニライブが行われており、イタリアパビリオンの前では生バンドに合わせてダンスを踊るパフォーマンスが行われていたり、スペイン館の前では伝統的な楽器による演奏会が行われていました。夜になると、ドイツパビリオンのミニステージでスタッフの方たちによるカラオケ大会が開かれていたり。毎日さまざまな場所で行われているので、事前に演奏スケジュールを調べてもいいですし、会場を回りながら偶然通りがかったライブイベントに参加してみるのも良いかもしれません。

ぜひ試してみてほしいのが、各パビリオンのレストランでテイクアウトをし、ライブを見ながらのんびりと食事を楽しむことです。
人気のレストランは数時間の行列になっていますが、テイクアウトであればそれほど時間をかけずに買うことができる場所も多くあります。テイクアウトメニューの種類も多いので、お気に入りの国のメニューをたくさん試してみることもできます。
SNSでレストランの長い待ち時間を知ってあきらめていた方も、テイクアウトを検討してみてはいかがでしょうか。私はアラブ首長国連邦パビリオン、マレーシアパビリオン、イタリアパビリオンで食事をテイクアウトして楽しみました。一人だったので食べられた種類は少ないですが、普段食べることがない食事を気軽に楽しむことができました。

アラブ首長国連邦のパビリオンでテイクアウトした「ラム・ウージ」。スパイスライスにラム肉のグリルやフライドオニオンが乗った料理です。
各国が未来に描こうとしている新しい価値観に直接触れて体験することで、私自身がその未来の一部になったような感覚がありました。訪れる人やタイミングによって、何通りもの楽しみ方ができる大阪万博。自分ならではの楽しみ方を見つけてみてください!
帰りの新幹線では疲れきってしまい翌日の仕事が心配になりましたが、それでも大満足の2日間でした。
『2025年 日本国際博覧会「大阪・関西万博」』
会期:2025年4月13日(日)〜2025年10月13日(月)
会場:大阪 夢洲
開館時間:9:00〜22:00
公式HP:https://www.expo2025.or.jp/
撮影・イラスト・取材・文/くどうあや